
JO1豆原一成(23)と市毛良枝(74)のダブル主演映画「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」(中西健二監督、10月24日公開)の主題歌が、シンガー・ソングライター秦基博(44)がJO1に初めて書き下ろした「ひらく」に決まった。秦は「『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』を見て書かせていただきました」と語るように、映画本編を見た上で作詞・作曲した。豆原は「市毛さんと2人で演じられたことが、曲を聴くたびにフラッシュバックしてくるくらい歌詞1つ1つにいろんな思いが込められているなというのを聴いた瞬間に感じたので、本当に泣きそうになりました」と感激した。
秦は「この映画の中で描かれている、自立、自己形成、そして家族とのつながりというテーマ。そして主人公の拓磨をはじめ、登場人物の誰もが世代や性別を越えて自分のやりたいこと、やるべきことに向かって悩みながらも進んでいく姿から、この楽曲が生まれました」と制作の経過を明かした。「空に誓う 一番好きな色の花が咲いたら あなたに会いに行こう 優しいその笑顔に」という歌詞も、市毛演じる祖父を亡くした祖母文子を気遣い同居を始めた豆原演じる大学生の孫拓磨が、祖父が残した大学の入学案内をきっかけに同じ大学で学び、若い頃の夢をかなえた祖母に元気づけられるという、映画の物語を想起させる。
「ひらく」は、ダンサブルな楽曲が印象的なJO1としては新鮮なバラード曲となり、各メンバーも感謝し、喜んでいる。豆原は「初めて聴いた時は、自分はこの映画主演作品で安藤拓磨という役を演じさせていただいているからこそ」と、楽曲に格別な思いを抱いたと口にした。秦は「JO1の皆さんの声によってこの曲がどんなふうに描かれ表現されるのか、すごく楽しみです。そしてずっと歌い続けてもらえる曲になったら作り手としては一番うれしいです」と期待した。
◆「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」 安藤拓磨(豆原一成)は祖母文子(市毛良枝)と暮らし始めた中、亡き祖父偉志(長塚京三)の書斎で大学の入学案内を見つける。それは偉志が残した文子へのサプライズだった。1歩踏み出して拓磨と同じ大学に通い始め、若い頃の夢だった「学び」の日々を謳歌(おうか)する文子とは対称的に、拓磨は夢に自信が持てず将来に悩む。そんな2人は、富士山が好きだった偉志の手帳に不思議な数式を見つける。