
フリーアナウンサー古舘伊知郎(70)が21日放送のニッポン放送「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」(月~金曜午前11時30分)に生出演。昭和の名実況ベスト3を紹介した。
古舘は「テレビ朝日の局アナ時代、昭和58年6月2日『衝撃の蔵前』と呼ばれたアントニオ猪木対ハルクホーガンのIWGPの決勝戦。猪木が失神してリングに上げられて、舌をぐっと引っ張り出して、あの時僕がその猪木さんがぶっ倒れて失神して起き上がれないって時に1万1250人かな、りっすいの余地もない蔵前で猪木コールが悲しげに聞こえたんです。そのときにちょっとアドリブかまして『乾ききった時代に送る、雨乞いの儀式のように猪木に対する悲しげなコールが響きわたっている蔵前』って言いながら酔いしれたんですよ。猪木さん失神しているのに。申し訳なかった。そこでウケたんですよ」と自身の実況を紹介した。
高田文夫氏は「(リングの)下で野末陳平がベルト持っておろおろしているんだよ」と当時を補足、古舘も「そう、どうしたらいいかわからないから」と当時を振り返った。
アシスタントの松本明子が「桑田佳祐さんも言ってました。サザン(オールスターズ)の。『古舘さんの実況があったから僕はプロレスが大好きになった』って言ってました」と話すと、古舘は「桑田佳祐と昔話したときに、作詞家でもあるから『雨乞いの儀式とかグッときた。あれはアドリブ?』って言うから、アドリブだって言っちゃったけど、よく考えたらアドリブじゃないと思うんですよ。何かの雑誌とか本とかで読んでて、雨乞いの儀式みたいなのがいいなって思っててどっかで使おうと思っているはず。本当のアドリブって俺の場合はないなって思って、天才じゃないから。どっかで入ってたものがぶわっと出た出合い頭でくるのかなって」と桑田とのエピソードを明かした。