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池松壮亮、伝説台湾映画、日芸時代に「よく行った」TSUTAYAで借りるも「ほとんど見えず」


台湾映画「カップルズ」4Kレストア版の公開を記念したイベントがシネマート新宿で行われ、俳優の池松壮亮が登壇した。池松は同監督エドワード・ヤンの「牯嶺街少年殺人事件」を初めて観た高校卒業後の思い出を語り、当時は画質が悪く、字幕も読めない状態であったが、必死で観続けたという。それまでの経験から、後に4Kレストア版を観た際にその完成度とヤン監督の世界に深く感銘を受けたことを振り返った。彼はこの作品が自身に大きな影響を与えたと語り、観客にもこの映画の素晴らしさを共有したいと強調した。また、同時に台湾映画「カップルズ」のストーリーも紹介され、90年代台北を舞台に4人の登場人物の人間関係が描かれる内容に触れられた。

台湾映画「カップルズ」4Kレストア版公開記念「■嶺街少年殺人事件」トークイベントに登壇した池松壮亮(撮影・村上幸将)

池松壮亮(34)が13日、都内のシネマート新宿で行われた、台湾の世界的な名監督・エドワード・ヤン監督の1996年(平8)の台湾映画「カップルズ」4Kレストア版(18日公開)公開記念トークイベントに登壇した。

この日は、同作の公開を記念して上映が決定した、世界の映画史に残る傑作の1本として知られる同監督の91年「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」についてトークした。その中で、日大芸術学部映画学科監督コースで学んでいた時代にビデオで鑑賞したものの、画質が悪く「字幕も読めないくらい。何も見えなくて、4時間(の作品)を2回、見た」と振り返った。渋谷のTSUTAYAで借りたことも明かし「よく行っていました」と笑みを浮かべた。

「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」は、61年に台湾で起き、ヤン監督が衝撃を受けた中学生男子による同級生女子殺傷事件をモチーフに描いた青春映画。日本公開は92年で、90年生まれの池松は当時、物心ついていなかった。初めて見たのは「高校を卒業して上京し、大学に入った。日芸映画学科なもので、どう(作品に)たどり着いたか分からないんですけど、ビデオで」と振り返った。ただ「本当に何も見えなかった。でも、意地で全部見てから、もう1回見た。何が映っているか分からない。何で伝説なのか…この映画の何かを探していた。字幕を読むのも、きついくらいなので。4時間、2回、見ました」と続けた。

その後、16年の東京国際映画祭で、236分の完成版の4Kレストア・デジタルリマスター版が上映され、ヤン監督の死から10年の節目を迎えた翌17年3月には日本で25年ぶりに上映された。池松は、その際に改めて作品を鑑賞し「17年に、こんなにすごい映画だったんだと、やっと知りました。ようやく分かって、やっぱり自分にとって、当時、何を見たかは覚えていなかったですけど、自分の中にあるものだったんだなと」と当時の感動を語った。そして「1番、映画を知りたい時期に、これが映画なんだと教えてもらった気持ち。出会ってなかったら、いろいろ違うと思う」と、ヤン監督と作品に感謝した。

22年には94年「エドワード・ヤンの恋愛時代」4Kレストア版が世界三大映画祭の1つ、ベネチア映画祭(イタリア)で上映され、翌23年に日本で公開そして今年「カップルズ」4Kレストア版も公開する。池松は「この映画を、この時代に共有できることを、うれしく思います。良い時代になった」と喜びをかみしめた。そして「人生の4時間を渡すに、あまりに適した時間。人生の4時間を預けてみて欲しい」と客席に呼びかけた。

◆「カップルズ」4Kレストア版 多彩な国籍の人間が割拠する90年代半ばの台北。レッドフィッシュをリーダー格とする4人組はお金も自由も愛も、思うがままに手に入ると信じている。ホンコンは女性をもてあそび、トゥースペイストはニセ占い師として稼ぐ日々。ある日、フランスからマルトという女性が台北にやってくる。新入りのルンルンはひそかにマルトに心を寄せ、彼らの関係が変化し始める。決して後戻りのできないところまで-。

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