
元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子(62)が7日、文化放送「長野智子アップデート」(月~金曜午後3時半)に生出演。6日に生出演したフジテレビ系「Mr.サンデー」(日曜午後8時54分)での中居正広氏の女性トラブルに端を発した「フジテレビ問題」についての発言を補足した。
「昨日ね、フジテレビのMr.サンデーという番組に出演して。フジテレビの第三者委員会っていうテーマで議論して。ちょっとその中で本意が伝わりづらかったかなと思った部分があって。ちょっとだけその話をしたいと思います」と切り出した。
続けて「この件については、折に触れ伝え続けてきました。加害者の悪質性、それを加害者の側に立って守ろうとする編成幹部とか、あるいは経営幹部の対応。コンプライアンスで企業として失格だなと思います」と前置きした。
その上で「被害者の絶望がどれだけ深かったかという話もしてきました。その中で、第三者委員会の報告書の中でアナウンサーが脆弱(ぜいじゃく)な立場にあったのではないか、という指摘があって。その印象が伝わることで、実は今も多くの女性アナウンサーに対して『お前も上納されただろう』とか『献上されただろう』とか、中傷が寄せられていて。アナウンサーたちが苦しんでいるって聞いてたんですね」と語った。
そして「私はそれは違うんじゃないかと思って。ほとんどのアナウンサーっていう言い方をしましたけど、日々真摯(しんし)に実直に仕事に向き合ってすごくたくさん準備をして。YES、NOも自分で判断して行動をするっていうアナウンサーの姿を知っているし。被害者のAさんももちろん、その1人でした」と明かした。
さらに「むしろAさんは仕事に真摯(しんし)であるからこそ、編成幹部B氏がつないだ業務の延長線上、かなりの特殊事案だったんですけども、これにおいて真摯な仕事に対する姿勢もあって、有名タレントの中居氏を怒らせてはいけないっていう思いが強かったのか、結果的にあの事案に至ってしまった」と説明。
続けて「一方で女性アナウンサーがすべて上納されたり、献上されたり、これまそういう事実があったりとかは私は違うと思ったので、それを言いたかったんですね。それを短い中で、伝えられなかった」とした。
「私が伝えたかったのは、第三者委員会の報告を読んで本当に思ったんですけど、フジテレビは社員に権威がなさ過ぎる。1人1人に対して。それが本当に腹立たしくて。言いたかったんですけど、伝わりづらかったのかな」と釈明した。
「Mr.サンデー」では有識者6人で生討論。なぜ被害女性Aが中居氏の自宅に行くのを拒めなかったのかを論点とした際、長野は「私、嫌だったら行かないと思うんですけど」と前置きした上で「やはりこの問題点って、女性アナウンサーでもいろいろいるので。私みたいなのもいるわけですよ。会社の中で例えば今回、いろんな社員の話を聞くと、よい仕事をするよりも、有名人とか政治家とか、太いパイプを持ってる方が評価される空気があったって、結構多くの社員から聞いて」と切り出した。他にも「報告書を見て、今の世論の感じだと、アナウンサー全員が脆弱(ぜいじゃく)で、何か仕方なく上納みたいになっていますけれど、ほとんどの人たちは真面目に、本当に真摯(しんし)に、そういうことにイエス、ノーが、きちんと言えて毅然(きぜん)としてやっているわけですよね」などと語っていた。
ネット上では長野の発言の一部が被害女性Aへの二次被害につながるとの声もあった。それを受け、この日午前に長野はXを通じて、自身の発言を釈明した上で謝罪していた。