
社会学者で作家の古市憲寿氏(40)が6日、フジテレビ系「Mr.サンデー」(日曜午後8時54分)に生出演。中居正広氏の女性トラブルに端を発した「フジテレビ問題」について、自身の見解を述べた。
3月31日に公表された第三者委員会の調査報告書は394ページに及び、元フジテレビアナウンサーの被害女性Aに対する中居氏の性加害を認定した。
古市氏は調査報告書に対する違和感を指摘した。「中居さんに関しては一貫して性暴力という言葉が使われているんですね。一方で、フジテレビ社内での例えば上司が部下に性的行為を迫ったとか、明らかにWHO基準で性暴力なんですね」と切り出した。
その上で「にもかかわらずフジテレビで起こった事案に関しては、セクシュアルハラスメントっていう、一般の人がマイルドだなって感じる表現を使っている」とした。
そして「本当は性暴力っていう表現を(調査報告書の)27ページで定義したんだったら、一貫してフジテレビ社内で起こったことは性暴力ですって議論しないとおかしいのに、フジテレビに甘いんじゃないかと思った」と語った。
WHO(世界保健機関)の性暴力とは「強制力を用いたあらゆる性的な行為、性的な行為を求める試み、望まない性的な発言や誘い、売春、その他個人の性に向けられた行為」と定義している。
この日の出演者はノンフィクションライターの石戸諭氏、経済ジャーナリストの後藤達也氏、東大准教授の中野円佳氏、元フジテレビアナウンサーのジャーナリスト長野智子、弁護士の橋下徹氏、社会学者の古市憲寿氏。番組MCは宮根誠司、進行は同局の藤本万梨乃アナが担当。
同番組はこの日から放送時間を拡大。通常の午後10時開始から、同午後8時54分開始に前倒しし、午後11時09分までの2時間15分となった。昨年12月まで午後9時台は中居氏がMCを務めていた「だれかtoなかい」が放送されていた。