
宝塚歌劇団の花組トップ永久輝せあが主演する「ミュージカル『マジシャンの憂鬱』」「レヴュー グロリア『Jubilee(ジュビリー)』」は8日、福岡・博多座で開幕した。30日まで。
永久輝は、芝居では透視能力を持つマジシャンにふんし、持ち前の繊細な芝居運びでファンを魅了。華やかな立ち姿にも磨きがかかり、レビューでも客席をわかせた。
芝居「マジシャンの憂鬱」は正塚晴彦氏の作・演出で、07年に瀬奈じゅんを中心とした月組で初演。20世紀半ばのヨーロッパを舞台に、透視能力を持つとされる青年マジシャンが、皇太子妃の事故死の真相解明を探るうち、妃の侍女と心を通わせていく様を描く。
永久輝は昨年5月、前トップ柚香光からバトンを受け、花組トップに就任。相手娘役に星空美咲を迎え、新コンビでスタートした。同年末から本拠地お披露目に臨み、今年1月に同東京公演を終え、博多座公演に備えていた。
今博多座公演のショーは、稲葉太地氏の作・演出。本拠地お披露目でも上演された作品で、永久輝にとっては初めて大羽根を背に、宝塚大劇場の大階段を下りた思い出作。「毎日、背負うことで覚悟もできました」と話していた永久輝が、新たな1歩を踏み出した。