山口県下関市で水産業を営むナンスイ株式会社は、主に韓国から輸入した質の良いあわびを各地に直送している。今回は、代表取締役社長 足立一輝さんに、事業内容や韓国産あわびのこだわりを伺った。
ナンスイの業種は、貿易卸売。主に韓国から、養殖あわびを輸入して生け簀管理をし、「活き」の状態で全国の飲食店や結婚式場、旅館などのユーザーに届けている。韓国からの玄関口として有利な下関という立地から、関東など他拠点に対する優位性を持つ。あわびは毎週4~5トンほどを仕入れ、一週間以内にすべて売れるという。
韓国でも最も良いあわびを仕入れ、お客さんに新鮮なあわびを楽しんでもらうために、「鮮度を保つための徹底した水温管理」「梱包時に新鮮な海水を使用して鮮度を保つ」「不純物一切ナシの無添加」「1粒単位から必要な数だけご注文可能」「最短で2日以内にお届け」の5つを心がけているという。足立さんは次のように解説する。
1.水温調整
「生きたままの新鮮なあわびをお届けするためには、水温がとても大事です。あわびを活かすため、低い水温での温度管理を徹底し、新鮮な水を入れ替え手間暇かけています」
2.梱包時に新鮮な海水を使用
「梱包する際は、固形酸素を使用せず冷たい新鮮な海水を入れ、海水の中の酸素濃度を上げて密封状態でもあわびを活かせるようにしております。そのため、新鮮なあわびをお客様の元へお届けできます」
3.不純物一切ナシ!無添加のあわびを発送
「当社が仕入れているあわびには不純物は一切入っておりませんので、新鮮な状態の活あわびを安心してお楽しみいただけます」
4.あわび1粒単位からご注文可能
「当社では、“1粒単位”から販売しています。お客様の必要な数だけご注文いただけるようにしています(キロ単位での販売も行っています)」
5.最短で2日以内にお届け可能
「仕入先の韓国から日本への最初の出荷場所が下関のため、当社が一番に輸入できるのも、鮮度が高い一つです。輸入後すぐに自社の生簀へ入れ、注文ごとにすぐに発送しますので、最短で2日以内にお届けできます」
足立さんはあわびの質の高さについて、次のように説明する。「韓国の中でも、莞島(ワンド)という、数多くの島々からなる群島でとれるあわびのうち、一番質の良いものをもらうようにしています」。
なぜ、それほどまでに高い品質のあわびを仕入れられるようになったのだろうか。足立さんに尋ねたところ、「このルートを見つけられたのは、私のキャラクターが効いているでしょうね。韓国人は、日本人と比べると力強くて、志が高い人が多いです。また韓国が身近、というのも一つの理由だと思います。妻は在日韓国人ですし、下関もコリアンタウンがある街なので」と明るく語った。