アウトドア・スポーツウェア用品ブランドを展開するゴールドウインは、恵比寿ガーデンプレイスセンタープラザ1階に「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」、「NEUTRALWORKS.(ニュートラルワークス.)」、さらにキッズアパレルブランドを横断して扱う新業態「PLAY EARTH KIDS(プレイアースキッズ)」の3店舗を2022年11月8日より出店する。
9月22日に実施されたゴールドウイン恵比寿ガーデンプレイス出店戦略説明会では、代表取締役社長 渡辺貴生氏の基調講演にて、出店の経緯や背景が語られた。
「THE NORTH FACE」をはじめ、スポーツシーンはもちろんのことライフスタイルやファッション市場へも波及しているゴールドウインとして、恵比寿という街の特性に合わせて従来の形とは異なる形式での出店になることが解説される。
渡辺氏は「当社にとってPLAY EARTH KIDSは新業態のキッズ・エディトリアルショップとなります。お客さまから買い取ったキッズアパレルをリペアしてカスタマイズして販売するプロジェクトGREEN BATONの初の販売店舗として、動員集客型ではなく体験型店舗を目指します」と出店のキーとなる事業形態について言及。
オフィス街として働く場所である一方、日々の暮らしも営まれる場所でもある恵比寿にて、恵比寿ガーデンプレイスも従来の商業施設の域を超えて、公共性を持っているのでは? という点に着目。生活を豊かにすることを目指し、恵比寿ガーデンプレイスならではの体験型店舗をコンセプトにして、遊具の設置や展示などを周辺店舗とも協業して創り上げていくという。
1994年のオープン以来、複合商業施設としてオープンした恵比寿ガーデンプレイスは、2022年に「ライフ/セントラルスクエア恵比寿ガーデンプレイス店」や「明治屋恵比寿ストアー」がオープンするなど、生活に根付いた出店がなされている。2022年11月に控えたグランドオープンでは、ゴールドウインによる関東最大規模の総売場面積約300坪の店舗がオープンすることになる。
この大型リニューアルにともない、変革期を迎える恵比寿ガーデンプレイスを中心とした街づくりに関して、パネルディスカッションも実施。青山学院大学国際マネジメント研究科教授 宮副謙司氏がモデレーターを務め、渡辺氏のほかサッポロ不動産開発 取締役執行役員 中島信一郎氏、渋谷区長 長谷部健氏が登壇した。
オープン当初に比べ、ECサイトの充実やワークスタイルの変化によって、単純な商業施設ではなくそこでしか体験できないリアル価値の個性が大事になってきたと語る中島氏。パネルディスカッションでは、恵比寿ガーデンプレイスについて原宿や渋谷で買い物は完結してしまうため、大人な場所のイメージがある恵比寿には出向きにくいという学生の若い声から、恵比寿ガーデンプレイスを利用する人たちのブランド店や子どもが遊べる場所があればという声が紹介される。
総じて若者たちが出向く動機が薄く、子どもたちが楽しめる施設やイベントという点が現状の課題として挙げられていたが、新たに出店される「PLAY EARTH KIDS」および「THE NORTH FACE」と「NEUTRALWORKS.」の直営3店舗は子どもたちから親世代まで楽しめる店舗となることで、中長期的にそれらの課題を解決する糸口につながるかもしれない。
説明会のあと、渡辺氏に3店舗がどのような形態で出店されるのかを質問すると「3ブランド1つ1つのアイデンティティは確立しつつ、大空間のシームレスな売り場で心地よいと感じてもらえるような3店舗全体の世界観を意識しています。間に壁もないオープンなスペースで、キャンプ用品を扱うTHE NORTH FACEとNEUTRALWORKS.やPLAY EARTH KIDSは違う個性ですが、横軸として“遊び”というキーワードで繋がっています」とのこと。
ファミリーキャンプからソロキャンプまで、幅広いアイテムがそろい実際に手に取れるだけでなく、エントリー層に向けてテントの有料レンタルサービスも実施される。新たにリニューアルを果たす恵比寿ガーデンプレイスの新スポットとして、キャンプ好きやアウトドア好きはもちろん、生活に根付いた新業態の店舗に注目したい。
恵比寿ガーデンプレイス公式サイト:
https://gardenplace.jp/special/meet_new_yebisu/