3月31日放送の『バイキングMORE』(フジテレビ系)で、第94回アカデミー賞授賞式の場でコメディアンのクリス・ロック(57)に壇上で平手打ちをした俳優のウィル・スミス(53)の騒動を特集。MCの坂上忍(54)による騒動への発言に視聴者から疑問の声が上がっている。
事の発端となったのは、授賞式の中で、ロックがスミスの妻のジェイダ・ピンケット・スミスについてのジョークを飛ばしたこと。ジェイダは脱毛症を公表し、現在髪を短くしているが、ロックは壇上から「ジェイダ、『G.I.ジェーン』の続編を見るのを楽しみにしてるよ」と発言。直後、スミスが壇上に上がり、ロックを強く平手打ちした。
この騒動に対し、坂上は「イジられることも一流の証みたいなこともあると思うんですよね」とコメント。また、「バラエティ番組だと、やっぱお笑いっていうのは、どこかで生んでいく作業がある」と言い、「視聴者の方からしたら、『え、今の言い方ってひどすぎるんじゃないの?』って言いながらも、ここ(スタジオ)の中では成立していて心構えがある人たちが揃っているっていうのがあるじゃない」と指摘した。
一方、坂上は、「これ(イジリ)がオフの時にね、心構えのない時に言われたら『オイ、てめえちょっと来いこの野郎』ってなっちゃうかもしれないけど」と言いつつ、「これ多分ね、イジられる要素は多分にある場だったと僕は思うんですけどね」と、アカデミー賞授賞式がジョークを言いやすい雰囲気であったと自身の考えを明かしていた。
しかし、この発言について視聴者からは、「バラエティは侮辱が許容される場ってこと?それを視聴者は受け入れなきゃいけないの?」「侮辱が許される場なんてない」「いじられる環境にあるから受け入れろってこと?それっていじる側の一方的な視点だよ」といった批判の声が集まっている。
「騒動により、ジョークを飛ばされたジェイダがまったく笑わず、表情が硬直している様子が拡散し、多くの人が目にしていることもあり、坂上の『イジられる要素は多分にある場』という発言はあまりに一方的なものになっていました。また、今回の発言は、バラエティと授賞式をなぜか一緒にし、公の場なら侮辱的な発言も笑いとして受け入れなければならないと取られかねない発言になっており、多くの人の不快感を煽ったようです」(芸能ライター)
アメリカンジョークもバラエティの笑いも、同じように転換期に来ているのかもしれない。