「卒業したらすぐに高収入で働ける」――そんな夢が、いま現実と衝突しています。ZipRecruiterが公開した「2025年卒業生ギャップレポート」によると、新卒学生たちが描く理想と、実際の就職状況や待遇との間に大きな乖離が生じていることが明らかになりました。
6桁期待も、実態は6万ドル台。理想と現実の深い溝
ZipRecruiterの調査によれば、2025年卒業予定の学生たちは平均で10万1,500ドル(約1,600万円)の初任給を想定している一方、実際の平均初任給は6万8,400ドル(約1,080万円)にとどまっています。42%の新卒者は、希望の給与を得られなかったと回答しました。
また、就職のスピードにもギャップがあります。卒業後3か月以内の就業を期待する学生は82%いるものの、実際にそれを達成したのは77%で、5%はいまだ職探し中です。
柔軟な働き方への期待も高まっており、90%が「柔軟なスケジュール」を重視していると回答。しかし、実際にそれを実現できたのはわずか29%にとどまりました。
さらに、AIの影響に不安を抱く声も。46~47%の学生が、「自分の分野ではAIによって仕事が減る」と考えています。
ZipRecruiterのCEO、イアン・シーゲル氏は「最初の仕事が最終目的地ではない。多様な進路を受け入れ、粘り強く挑戦し続けることが成功の鍵だ」とコメントしています。
詳しくは「ZipRecruiter」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部海道