ハトムギとは? 栄養豊富な穀物の一種
そもそもハトムギとは、「ムギ」とついている通り穀物の一種で、古くから食材としても普通に食べられているもの。
ハトムギには豊富なアミノ酸や食物繊維の他、鉄やナイアシンにマグネシウムやカリウムといったミネラル分、そしてビタミンB群を始めとしたビタミンなどバランスよく栄養がふくまれていて、食材として食べる事で健康や美容の役に立ちます。
また、ハトムギというとハトムギ茶を思い浮かべる方も多いと思いますが、ハトムギ茶はハトムギを煮出して作るお茶で、少し甘みを感じるような独特な風味があるお茶。
さっぱりとしていて食事にもあいやすく、ハトムギの豊富な栄養素を取り込める事から人気です。
また、ハトムギは漢方では「ヨクイニン(薏苡仁)」という名称の生薬として用いられ、体内の「水」の流れや排出を適切にするものとして利用されています。
ハトムギはウィルス性のイボ解消に効果的
ハトムギが効果を発揮する対象として、分かりやすいのはHPV(ヒトパピローマウィルス)と呼ばれるウィルスによってできるイボです。
HPVは女性の80%が感染しているとも言われるウィルスで、皮膚に扁平イボや水イボを作る原因となるほか、子宮頸がんの原因になったり、尖圭コンジローマという病気の原因になったりするウィルス。
肌の細かい傷などから侵入し、通常は免疫機能でほぼ無害化されますが、体力の低下などによって免疫機能が低下するとこうした症状を発生させる原因となるのです。
軽度の症状であればハトムギで解消できる
ハトムギ(ヨクイニン)を医薬品として利用するのはこのHPVによる症状が軽度の時で、ハトムギによって免疫機能が強化され、HPVによる症状を解消した事例が数多く報告されているようです。
ハトムギは特に体への副作用があるわけでもないので、免疫機能を高めてイボが出来ない状態を維持するのにももってこいだといえます。
ハトムギが何故HPVへの免疫機能として働くかはまだ明確に分かっていないようですが、効果の方はしっかり出ているようなので、細かなイボ、ボツボツが気になるというような場合には試してみるといいでしょう。
ハトムギは肌の代謝も促進してニキビ解消に
ハトムギを取り入れる事による効果は、ウィルス性のイボだけではありません。
ハトムギには豊富なアミノ酸やミネラル、ビタミンが含まれていると紹介しましたが、こうしたバランスの良い栄養素によって肌の代謝が促進され、肌の生まれ変わり=ターンオーバーが正常に行われるようになる事で、肌荒れやニキビなどの肌トラブルも解消されやすくなります。
また、肌の代謝を高めるという事は余分な角質が残りにくくなる事でもあるため、くすみが解消されて肌のトーンをアップさせ、美白効果にもつながるといえます。
肌のバリア機能アップでアトピー性皮膚炎にも有効?
ハトムギ(ヨクイニン)の漢方での効果は「水」の流れを適切にするというものですが、体内の余分な水分を排出しやすくしてむくみの軽減効果があります。
また、ハトムギは水分の排出だけではなく、体の中で必要とされる部分に水分を持っていくという作用があります。
肌のバリア機能は肌の潤いによって保たれていますが、水の流れを適切にする事でバリア機能が必要な場所に潤いをもたらすという事が可能となるため、アトピー性皮膚炎の改善にもつながったという例があるようです。
もちろん、肌のバリア機能が高まるという事はニキビの予防やいぼの予防にも繋がりますので、こうした複合的な効果で肌のケアに役立つといえます。
ハトムギは化粧水でも肌に良いのか
以上のようなハトムギの効果を得るためには、どちらかというと漢方や薬であったり、そのままハトムギを食べる、もしくはハトムギ茶で取り入れるといった形が適切ですが、世の中にはハトムギが配合された化粧水も多く販売されていますよね。
ハトムギ配合の化粧水では、まず豊富なアミノ酸などの栄養素による保湿効果を得る事ができます。
肌に対する刺激も強くないので、しっかりとした保湿効果による肌のバリア機能向上に役立つといえます。
また、ラットの細胞実験ではハトムギを皮膚の細胞に塗布すると細胞の代謝が1.7倍になったという報告もある事から、肌に化粧水として利用する事でもターンオーバーを促進する事も期待できます。
日常の中で少しずつハトムギを取り入れて美肌を目指そう
ハトムギはお茶やお菓子、食事など非常に取り入れやすい美容食材であるという事も特徴の一つ。色々なお店を探し回らなくても、ハトムギ茶であれば割と近所のスーパーでも見つける事もできます。
普段の食事内容にちょっと取り入れるだけでも美肌や健康に良い効果を得られますので、気負わず気軽に取り入れてみてはいかがでしょう。