小麦粉パックとは?
小麦粉パックとは、市販されている小麦粉と水を混ぜ合わせてペースト状にしたものを肌に塗って一般的なパックのようにして使うスキンケア方法の事です。
由来は諸説あるものの、日常的に小麦粉に触れる機会が多いパン屋さんの手が白く綺麗だったことに注目し、スキンケアに応用したことが始まりとされています。
クチコミでは、小麦粉パックをすることでシミや黒ずみの改善、保湿効果、シワの減少に効果があるとされていますが、いずれも医学的な根拠はありません。
あくまでも個人差がある体感レベルでの話と思っておいた方が良いでしょう。
小麦粉パックの効果
小麦粉パックは、体験者によっては様々な効果があったとされています。
その主な効果は、肌が白くなることや、シワが目立たなくなったことがあります。
小麦粉パックの美白効果
小麦粉パックの効果として、美白効果を取り上げている事が多いようです。
美白効果の根拠としては「小麦粉は非常に微細な粒子のため、毛穴に入り込んで汚れを吸着し、黒ずみを解消する」という形で紹介されますが、これは正確には間違い。
小麦粉がスクラブのように働く事で古い角質層を剥がし、酸化した汚れなどを除去する事は考えられますが、角質内にメラニンが残っているようないわゆる「肌の黒ずみ」は除去する事が出来ません。
小麦粉パックによる美白効果を感じる要因として考えられるのは、古い角質の除去によるものと、小麦粉が肌を刺激することにより血行が促され、一時的にくすみが解消されたことにあり、体験者がこの状態を「美白効果があった」と解釈していると思われます。
小麦粉パックでシワが解消?
同様に、小麦粉パックでシワが目立たなくなったとする声もありますが、これも小麦粉による刺激で血行が促され、一時的に肌色が明るくなったり、ハリが出ることでシワが目立たなくなったことが要因と考えられます。
小麦粉がシワを目立たなくさせるというわけではなく、主に血行が促されたことが関与しているのです。
このように小麦粉パックは人によっては美白やシワの解消などの効果があったとされていますが、いずれも医学的な根拠はなく、根本的な解決というよりも一時的な改善と考えるといいでしょう。
医学の観点では小麦粉パックの有効性に根拠はありませんが、人によっては血行不良が改善されたり、一般的なパックよりも肌に優しく相性が良いとなる場合もあります。
このような小麦粉パックの特性を理解することが肝心です。
小麦粉パックのやり方
小麦粉パックのやり方はとても簡単です。必要な物は、容器、小麦粉、水だけです。パックの元は、小麦粉大さじ2杯と、水を大さじ1杯か1杯半を容器に入れてペースト状になるまでゆっくり混ぜ合わせて作ります。
小麦粉に水を入れて混ぜていると、ダマになりますが、それを崩しながら混ぜると徐々にペースト状になります。
ゆっくり混ぜても大体3分くらいでペースト状に変わります。スプーンですくったときに「垂れるか垂れないか」くらいの硬さを目安にしましょう。
パックをする前に、手を洗浄し、ぬるま湯を使って洗顔を済ませてください。
この時点で肌の汚れの大半が落ちていることが理想です。
その後、小麦粉パックを顔全体に塗っていきますが、皮脂が多いTゾーン、Uゾーンを優先して塗るといいでしょう。
顔全体に均一に塗り終わったらそのままの状態で5分から10分程度放置してから、水またはぬるま湯をかけるようにして洗い流しましょう。
部屋の温度や湿度にもよりますが、小麦粉がペースト状から乾いてパック状になった時点で洗い流してもいいでしょう。
洗い流す際にお湯を使うと小麦粉が固まってしまうため、水か35度以下のぬるま湯がおすすめです。
剥がした後は速やかに化粧水で水分を与え、美容液で保湿成分を補充し、乳液や保湿クリームで適度な油分を与えましょう。
いずれも大量につけることは控え、使用法に記載されている適切な量を守ってください。
小麦粉パックを行う頻度
小麦粉パックは週に1回を目安にするといいでしょう。一般的なパック同様で、頻繁にパックをすると本来肌に必要な皮脂を奪ったり、角質が柔らかくなりすぎてバリア機能が低下してしまうことがあります。
この場合、ニキビなど肌トラブルを引き起こしてしまいますので注意が必要です。
また、週に1回のペースであったとしても、ニキビなど肌荒れを起こしているときは控えるようにしましょう。
あくまでも、お肌の状態が良いことが前提で、週に1回のペースと考えてください。
小麦粉パックの注意点
小麦粉パックをする上で最も注意すべきことは「小麦粉アレルギー」です。
当然ながら、小麦粉アレルギーの人は小麦粉パックはNGです。
ご自身が小麦粉アレルギーであることが分かっている人はともかく、潜在的なアレルギーがある人は小麦粉パックそのものを控えるか、パッチテストを入念におこなってからしましょう。
パッチテストは、作った小麦粉パックを耳たぶの下など皮膚の目立たない場所につけて5分から10分放置して、赤み、痒み、吐き気、発疹などの異常が出ないかを確かめることです。
仮に異常がなくても念のため、さらに1日様子を見るといいでしょう。
他にも、開封後1ヶ月以上経過している小麦粉や、賞味期限が切れているものなどはカビが生えていたり、雑菌が繁殖している可能性があるので使わないようにしましょう。
小麦粉は既存の化粧品にも使われていたり食品でもあるため、そのものは安全ですが、本来は顔パック用の物ではないことや、アレルギー反応を引き起こす物であることを理解したうえでおこなうようにしてください。