2021年3月3日、Microsoftの開発者イベントIgniteにて、「ポケモンGO」で知られるNiantic社はHoloLens 2で楽しむ次世代「ポケモンGO」のデモ動画を公開しました。
同時にNiantic社が複合現実(MR)および拡張現実(AR)の分野でMicrosoftとコラボしていくことも発表されています。
MR版「ポケモンGO」でマルチプレイも可能に?
今回公開されたデモ動画はMRで共有エクスペリエンスを構築するためのMicrosoftのMesh発表の一部であり、一般消費者向けに提供されるものではありません。
We’re thrilled to collaborate with @microsoft &@hololens on new experiences that will weave together the digital and physical world. Check out this proof-of-concept demo, built on our planet-scale platform, and the amazing possibilities that could await. https://t.co/ig0bQUIQ8bpic.twitter.com/gGk5djVayC
—Niantic, Inc. (@NianticLabs) March 2, 2021
動画はNiantic社の創業者兼CEOジョン・ハンケ氏自らが出演し、さまざまなポケモンが足元を走り回っている公園を散歩するという内容です。
HoloLens2越しに見る公園の至る所にポケモンがいて、ハンケ氏は空中に現れたメニューを操作してピカチュウにフルーツを与えています。
また、同じくHoloLens2を装着したポケモントレーナー同士がそれぞれが鍛えたポケモンでバトルをする様子も見ることができます。
動画内でも強調された通り、この動画はあくまでもHoloLens2のようなメガネ型AR/MRデバイスが将来提供する体験を表現したものです。
ハンケ氏はこの動画の内容についてこのようにコメントしています。
私たちは表面を引っかいただけです。私たちは、人生を変えるコンピューティングプラットフォームになるためのARの旅の中間地点として役立つ重要な成果で満たされることを、これから何年も知っています。
「ポケモンGO」のさらなる可能性を開くか
とはいえ、最も人気のあるARタイトル「ポケモンGO」について興味をそそる未来像であることは間違いありません。
「ポケモンGO」の全てがメガネ型AR/MRデバイスで体験できれば、スマホをかざす必要がなくポケモンと触れ合うことが可能になります。
デモ動画で使用されたHoloLens2はエンタープライズ向けのため、一般消費者がこのデバイスを使うことはあまり現実的ではないでしょう。
ただ、現在発展著しい次世代スマートグラスを利用すれば、ユーザーにとってのハードルは大きく下がるはずです。
実際、ハンケ氏は自身のブログ投稿の中で
私たちは、プラットフォームを活用および拡張して、可能な限り多くのデバイスで実際のARエクスペリエンスを構築し、物理的な場所に関係なく、さまざまなプレーヤーにリーチすることに取り組んでいます
と述べており、HoloLens2にこだわらない様々なデバイスでのコンテンツ提供を視野に入れているようです。
まとめ
「ポケモンGO」をHoloLens2で楽しむ動画が公開され話題になっています。
このままの状態で一般に提供されるものではないとしても、あの「ポケモンGO」をよりリアルに体験できると想像するだけでも期待が高まります。
また、MRそのものへの期待感も高まるきっかけになるのではないでしょうか。
5G時代が本格化し通信大手各社がそれぞれMRデバイスを提供し始める中、コンテンツが不足することが予想されます。
魅力的なコンテンツが不足すればMRへのユーザーの興味も損なわれてしまいかねません。
「ポケモンGO」のような人気コンテンツが登場することで、MRという技術が一気に存在感を増すはずです。
これからのNiantic社とMicrosoftの取り組みに期待したいですね。
参考:Pokémon GO Demo Shown On HoloLens 2 At Microsoft Ignite[VR Focus]
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