Googleが7月7日に発表した3Dモデリングソフト”Blocks”はHTC ViveとOculusRiftに対応しており、ユーザーはヘッドセットを装着するだけでアイデアを簡単にVR空間で形にすることが出来る。
Blocksはフリーダウンロード可能で、Oculus Home StoreとSteamにてダウンロード可能。
Blocksとは
概要
Blocksでは極めてシンプルなインターフェイスが用意されており、ユーザーは6つの機能ーShape、Stroke、Paint、Modify、Grab、Eraseーをコントローラーを使って3Dイラストを簡単に作成することが可能で、アートの制作経験のない人やモデリング経験がない人でも使うことができる。
まるで子供がブロック遊びをしているような感覚でVR空間に絵を描くことができるので、通常の3Dモデリングソフトを使っているような複雑な操作や知識を必要とせず、直感的な操作が出来ることが利点。
最初はいくつかのシンプルな形状とカラーパレット、直感的に操作できるツールキットが用意されており、頭の中に浮かんだアイデアはどんなものでも素早く、自然に形にすることができる。
Road to VRに掲載されたBlocksのレビューによると、これまでモデリングソフトをまったく触ったことがない人でもBlocksを30分ほど触っただけでもヤシの木の3Dイラストを描くことができ、葉の形状や風に吹かれて木が斜めになっている様子などが自然に描かれていて、操作性の高さを示している。
直感的でわかりやすい操作性でありながら様々な用途に使用することができるので、頭の中に浮かんだちょっとしたアイデアを描いてみたり、もしくは時間をかけて凝った作品を作り込むこともできる。
特徴
Blocksを使って制作した作品はOBJファイルで保存できるため、デベロッパーであればARやVRでのプロジェクトに使用すること可能で、またGIF形式でファイルを書き出すこともできるためウェブでの共有も簡単に行うことができる。
また、Blocksを使って制作した作品を専門にアップロードできるサイト「Block」がGoogleからリリースされているので、ユーザーは自作品をアップロードしたり、Tilt Brush Sketchesのように他の人が制作した作品をリミックスすることもできる。
Tilt Brush SketchesでVRアート作品をリミックス
Blocksで制作した作品は他の様々なアプリーケーションで読み込むことが可能で、たとえばTilt BrushやWindows OSのモデリングソフトである3D Builderなど、様々なアプリに対応しているので、たとえばキャラクターの制作やオブジェクト、アバターの制作などにおいてBlocksは役立つものと思われる。
VR空間の中で制作したオブジェクトを3Dプリントして物理的な形にすることも可能で、これからの創作に新しい可能性を開いてくれることは間違いなさそうだ。
VRモデリングツール
VR空間でモデリングができるアプリは、初心者からプロ向けまで様々なものがリリースされている。
Tilt Brush
GoogleがリリースしたVRペインティングソフトで、HTC VIVE対応のTilt Brushは先日のアップデートによってOculus Riftにも対応した。
モーションコントローラーを筆に見立てて絵を描くことができ、初心者でも使いやすい操作性でありながら、プロのクリエイターも制作に使用しているツール。
平面のキャンバスに絵を描くのではなく、空間に描くことができるので、筆で書いた3DCGのような作品を生み出すことができる。
Medium
Oculusが、Rift対応コントローラーOculus touchの為に開発した3DCGモデリングツール。
Tilt Brushと同じく、コントローラーを使ってVR空間の中で絵を描くことが可能だが、違いとして、Mediumでは線画ではなく粘土のような立体感を強調したものになっており、感覚としてはVR空間内で彫刻や粘土細工を制作している感覚に近い。
オブジェクトを伸ばしたりつぶしたりできる他にも、色を塗ったり、削ったりすることもできるのでクオリティの高い制作ができる反面、初心者には操作が難しいと感じるかもしれない中級〜上級者向けのアプリ。
Strata inStudio VR
他の3DCGモデリングのVRツールよりも本格的なツールがStrata inStudio VR。
本ソフトを使って制作することができる風景やオブジェクトはゲームに登場するそれらと遜色なく、ゲームデザインやデザインのチェックなど仕事でも使えそうなソフト。
オブジェクトの設定も細かい部分までこだわることができる本ソフトはフリーで、Steamからダウンロードすることができる。
参照元:Road to VR
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