犬の老化スピードは人間よりもはやい
犬の平均寿命は人間よりもかなり短く、小型犬で15歳、大型犬だと10歳ほどだといわれています。つまり、犬は人間に比べて成長・老化スピードがはやい、ということですよね。
では、犬が人間でいう「お年寄り」になるのは、いったい何歳頃からなのでしょうか。
一般的に犬は、『大型犬は6歳~7歳中型犬、小型犬は9歳~10歳頃から』とされており、この年齢から「シニア期」、つまり「お年寄り」になるといわれています。
もちろん個体差はありますが、愛犬の年齢がシニア期に差し掛かるころには必要なケアが行えるように準備をしておきましょう。
犬が「お年寄り」になっているサイン
ここからは、犬が「お年寄り」になっているサインをご紹介します。
愛犬にこれらのサインが見られるようになったらシニアになってきたのだと認識し、シニア犬に必要な配慮をしてあげましょう。
1.寝ている時間が増える
もともと犬は1日のうち12時間ほど眠る習性がある動物です。しかし、加齢とともに眠る時間はさらに多くなり、「食事と散歩、トイレの時以外はずっと寝ている」というようになることが多いです。
お年寄りの犬は耳や鼻の機能が低下することから、周囲の音やニオイにも鈍感になって眠りが深くなり、若いころにはなかったイビキや寝言が出るようになることもあります。
2.白髪が増える
シニア期に入った犬は、人間でいう「白髪」が被毛に混じるようになったり、顔全体が白っぽくなることがあります。
白髪だけでなく毛がパサつきやすくなったり、毛が薄くなってきたりする犬も多いです。
3.動きや反応が鈍くなる
お年寄りの犬には、若い頃に比べて動きがゆっくりになる、音などへの反応が鈍くなるなどの変化も見られるようになります。
これは目や耳が衰えたり、筋力の低下、加齢とともに好奇心が薄れていくことなどが原因です。
高齢になってくると、飼い主の呼びかけにも反応しにくくなる犬が多いでしょう。
4.食欲が変化する
犬は老いると食欲が低下する場合と、逆に食欲旺盛になる場合があります。
食欲が低下する場合は、以下のようなことが理由です。
- 代謝や胃腸の機能低下
- 運動量の減少
- 味覚や嗅覚の変化
- 歯周病
一方、食欲が増すのは、加齢とともに頑固になり、食への執着心がでてきたり、飼い主にかまって欲しいという気持ちが強くなったりすることから起きると考えられています。
食欲の変化は「ホルモンの病気」が影響している可能性もあるため、愛犬の食欲に大きな変化があれば一度動物病院へ相談すると良いでしょう。
5.散歩に行くのを嫌がるようになる
若いころは散歩の時間になると大喜びしていた愛犬が、最近は「散歩」という言葉を聞くだけで隠れるようになってしまった…。
このように、散歩に行くのを嫌がったり、外へ出てもすぐに帰ろうとする高齢の犬の話は珍しくありません。
年を取ると足腰の筋力が落ちて体力も低下するため、散歩に対して「行きたくない」「辛い」と感じる犬もいるのです。高齢犬は寒さにも弱くなるため、冬の時期は特に散歩を嫌がるシニア犬が多くなるでしょう。
腰や足など関節に痛みがあって散歩を嫌がる犬もいますので、愛犬の様子をよく観察するようにしてください。
愛犬が「お年寄り」になってきた時に飼い主ができること
愛犬が「お年寄り」になってきたと感じたら、飼い主は「愛犬に適度に刺激のある生活をさせる」ことを意識しましょう。老犬だからといって寝かせてばかりいると、体も脳も衰えていってしまいます。
散歩や室内遊びを積極的に行い、脳にも体にも良い刺激を与えることで、愛犬の老化スピードを緩やかにすることが可能です。犬の足腰が弱く散歩に行けない場合は、抱っこやペットカートに乗せて外の景色を見せるだけでもOK。
ほかにも、シニア犬は足腰が弱くなるので足腰に負担がかからないよう床にカーペットを敷いたり、ビタミンやDHAなどが含まれた栄養バランスの取れた食事を与えるなど、生活上のさまざまな点において今まで以上に配慮することも大切です。
まとめ
今回は、犬が「お年寄り」になっているサインについて解説しました。
何歳になっても可愛らしい姿をしている犬達は、いつまでも赤ちゃんのような気がしてしまいますが、実際は私たち人間よりもはやく老いてしまいます。
加齢と共に犬は体の機能や体力、性格など、さまざまなことが変化していきますので、飼い主は愛犬の状態に合わせて対応するようにしましょう。
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