「猫に呼ばれる人っているんだよね。」
私がいつも絶妙なタイミングで野良猫と出会ってしまうとき、そう言った友人がいます。現在一緒に暮らす愛猫、カイトは3代目の野良猫。猫との出会いはいつも路上です。
あなたももしかしたら、猫に呼ばれるタイプかも?もし野良猫を拾って飼おうと思ったとき、知っておいてほしい3つのポイントをご紹介します。
■できれば室内飼いにしよう
あなたが野良猫と出会ったのは、あなたの家の近くですか?それとも離れた遠くの場所でしょうか。
猫を飼う場合、できれば「完全室内飼い」がオススメです。しかし、野良猫の場合、室内飼いが難しい場合があります。
なかでも一番難しいのは、何ヶ月もの間、あなたの家の近くに住み着いて暮らしていた猫。あなたの部屋から、かつて自分が「縄張り」にしていた場所が見えると、猫はどうしても外に出たくなります。
それを出さないで暮らすのは、猫にとっても飼い主さんにとっても大きなストレスになるのです。きっと窓や玄関のそばで、ずっと「出してくれ~」とニャーニャー鳴くはず。
一方、生まれたばかりの子猫や、全く知らない場所から拾った野良猫は、「完全室内飼い」ができる可能性は大。
そんな猫は、まだ自分の縄張りを作っていません。保護されて安心な場所はあなたの家の中だと猫が確認できれば、猫は安心して室内で暮らします。
別の場所に縄張りを持っていた猫も、縄張りをリセットして新たにここが新しい場所だと認識できれば、問題なく幸せに過ごせるはずです。
■猫は外に出なくても幸せに暮らせる
よく質問されるのが、
「うちの猫はいつも窓から外を見ています。やはり外に出さないと可哀想ですよね?」
ということ。しかし結論から言えば、猫は外に出なくても幸せに暮らせる動物です。猫がなわばりにこだわるのは、安全な寝場所と安全なトイレを確保するため。
あなたの室内がこの2つの条件をクリアできるなら、猫は問題ないのです。室内の生活に慣れてしまえば、猫はわざわざ外で寝たいとか、外でウンチやオシッコをしたいとは思いません。
猫は冒険よりも安全を求める警戒心の強い動物なのです。
ただしこの生活には条件がつきます。それは
「猫を一度も外に出さないこと」
です。あなたが抱っこして外に出るのもNG。外を知った猫は、やはり外を自分の縄張りに加えたくなります。これはもう動物の本能としか言えません。
猫を室内飼いにしたいと思ったら、まずは「絶対に外に出さない」ようにすることが大切です。繰り返しますが、猫は新しい縄張りが家の中だけであっても、十分に満足できる動物です。特に都内なら、猫は完全室内飼いが基本ですから、このことはよく覚えておくと良いでしょう。
■猫の幸せな生き方とは
それならすでに家のまわりを縄張りにしていた猫は室内飼いにはできないのでしょうか?
結論から言えば、これは本当に難しいといえます。
もし環境が許すなら、外に出すのを許しても良いでしょう。しかし都内などでそれができない場合は、遠くで暮らす知人に猫を飼ってもらうか、猫のためにあなたが新しい場所に引っ越すという方法もあります。
それぐらい難しいということを覚悟してください。でもどちらもできない!というなら、猫を避妊・去勢して外に出すのを許すしかありません。
近所に迷惑がかからないように排泄の掃除、万が一に備えて首輪をつけるなど、野良猫と間違われないような配慮が必要です。
■最後に
いかがですか。野良猫を拾って飼おうと思ったとき、知っておいてほしい3つのポイントをご紹介しました。
猫の安全のために、できれば完全室内飼いが基本ですが、どうしてもダメな場合はこのような方法もあることを紹介しました。
私は現在の愛猫を自宅の庭で見つけ、1年間は完全室内飼いに成功しましたが、ある日脱走され、それ以来時々脱走されます。(猫は本当に賢いのです!)
でも室内が自分の縄張りだと思ってはいるので、外にでてもすぐに帰ってくるのが救いです。それでも猫が脱走するたびに、心配です。
猫は自由気ままに暮らすのが一番幸せなんだ、と自分に言い聞かせてはいますが、1度脱走されたことを本当に後悔しています。
もしあなたが野良猫を拾ってしまったとき、最初が肝心です。なるべく完全室内飼いにするようにしてくださいね。