朝晩の温度差が激しくなる季節の変わり目。気温が下がり、空気が乾燥してくるこの季節、猫も人も体調を崩しやすくなります。
猫の健康は飼い主さんの責任です。健康のためには、体調管理、中でも免疫力アップはとっても大切。
加齢とともに下がりつつある免疫力。この免疫力が下がると猫は猫風邪など、病気にかかりやすくなります。ウィルスに感染しやすくなるのは、免疫力が低下するからだと言われています。
この免疫力をアップさせるには、まずはこの3つをチェック!猫の健康のために、飼い主さんが猫のためにできることを紹介します。
■猫にストレスを与えない
猫の免疫力を下げる大きな原因の1つがストレスです。のんびり寝ているだけの生活にストレスなんてあるの?と思いがちですが、実は猫はとても神経質。
トイレが汚いだけで膀胱炎になってしまった、という繊細な猫もいます。健康な猫は、飼い主さんが猫のお世話をちゃんとしている証拠。
とくに猫がストレスを感じるのは、この7つです。
・栄養が不足している時:総合栄養食ではなく、猫が好む「おやつ」ばかりあげていませんか?猫に手作りごはんをあげているときは、猫に必要なタウリンなどの栄養が足りているかチェックが必要です。
・引越し、模様替え:環境の変化は猫の免疫力が下がる原因です。これだけで食欲がなくなってしまうこともあります。
・ペットホテルにいるとき:旅行の間だけ預かってもらったペットホテル。他の犬や猫と接触する機会は、メリットとデメリットがあります。ウィルス感染など、病気をもらってしまう場合があるので気をつけましょう。
・旅行に同行した時:飼い主さんには楽しい旅行でも、猫にとっては恐怖の連続、ということも。猫は自分の縄張りからでるのがとても苦手な動物です。
・同居猫が増えた時:どんな猫も免疫力が下がる、ストレスを感じるであろう同居猫が増えた時。しばらく慣れるまでは様子を観察してあげましょう。
・子猫を産んだ時:出産する前と後は、母猫のホルモン状態がかなり変化します。体調の変化はウィルスに感染しやすくなる危険も。とくに子猫に栄養を取られた状態の時は免疫力が下がりがちです。
大きな音、災害など:猫はとても音に敏感だって知っていましたか?猫の可聴領域は犬や人間よりも広く、隣の部屋の虫の羽音ですら聞こえるといいます。
人にとっては些細な音でも、猫にとっては騒音に感じることも。そして最近多い災害などのときは、地表や大気の変化から体調を崩す猫もいます。
■ワクチン接種をしよう
ワクチンの働きとは、病原体であるウィルスの毒性を薄めたものを体内に入れてウィルスへの抗体を作ること。ウィルス感染の疑似体験をさせることで、猫の免疫力をアップさせる逆療法。
子猫には母猫からの初乳から得た免疫が薄れてきたタイミングでワクチンを接種すると良いでしょう。一般的な接種のタイミングは、8週齢で1回、12~14週齢で2回目。あとは猫の健康状態を見ながら定期的に受けると安心です。
昔は年に1度のワクチン接種が推奨されていましたが、現在は数年に1度くらいという方向になっているようです。
■免疫力をアップさせる自宅ケア
もしも猫が猫風邪にかかってしまったら。動物病院では感染をふせぐ抗生物質やインターフェロンの投与などの方法がありますが、根本的には猫風邪の原因となるウィルスを殺す特効薬はなく、治癒するためには猫の免疫力を高めるしか方法がありません。
免疫力が低下してしまった、と感じたら、まずは自宅でできるケアの方法として十分な睡眠があげられます。
もともと猫はじっと体を休めることで体調の回復をはかります。猫がよく「死ぬ姿を見せない」と言われるのは、猫は体調が悪くなると、誰にも見つからない静かで暗い場所に身をひそめる傾向があるから。
猫が十分休息ができるように、暖かく静かで落ち着ける「隠れ家」を作ってあげましょう。できれば家の数カ所に作ってあげると猫が快適な場所を選べるのでオススメです。
■最後に
猫の「免疫力」をアップするには。「ストレスを与えない」「ワクチン接種」「自宅ケア」の3つが大切ですが、もう1つ、忘れてはいけないことがあります。
それは猫の水分不足。猫のケアには水分も重要です。猫は泌尿器系の病気にかかりやすいので、日頃から水分は十分に摂って欲しいところ。
猫が飲みやすい、そして飲水量が一目でわかる猫壱のウォーターボウル、ぜひ使ってみてください。