愛猫の健康を考えた時、あなたはどんなことに気をつけていますか?
猫を愛する飼い主さんが気をつけているのは、おそらく毎日あげるキャットフードの質ではないでしょうか?猫好き同士、話が弾むと必ず話題になるのが、「キャットフード、どこのメーカーのフードをあげていますか?」ということ。
愛猫の健康を考えると、キャットフードの栄養成分はきちんと理解しておきたい項目のひとつ。原材料、栄養成分はきちんと内容をチェックしておきましょう。今回はキャットフードに書かれているわかりにくい専門用語について調べて見ました。
■成分に書かれた「祖タンパク質」の「祖」ってどんな意味?
キャットフードの成分でよく見る「祖タンパク質」「祖脂肪」の「祖」ってどんな意味か気になりませんか?何だか品質が悪いのかしら?と心配になってしまいます。
しかしこの「祖」というのは、栄養成分の測定では一般的によく使われる言葉だそうです。品質が悪いのではなく、その成分以外の、その周辺にある成分も同時に計測をしています、という意味なのだとか。
キャットフードの成分を測定する方法は人の食品の測定とほぼ同じ。しかしペットフードでは栄養成分をもっと広い範囲で分析しています。例えばタンパク質ですが、これは多くの種類のアミノ酸で構成されていますよね。これらのアミノ酸の成分まで幅広く計算しているそうです。
■「祖灰分」ってどんな栄養素なの?
キャットフードの成分でよく見かけるのが「祖灰分」という栄養素。これはどんな栄養素なのでしょうか。
あまり聞きなれない「祖灰分」という栄養素は、骨格形成に欠かせないミネラル類を合計したもの。つまり、「祖灰分」と表記されているキャットフードには、猫の体に必要なミネラル類もちゃんと配合されています、という証拠です。
■成分表記の「以上」と「以下」の数値の意味は?
動物に必要な栄養基準を定める機関として、日本ではアメリカの「AAFCO」(米国飼料検査官協会)の栄養基準を参考にしてキャットフードを作ることが多いそうです。
成分表記の「以上」と「以下」の数値の意味は、この「AAFCO」(米国飼料検査官協会)の栄養基準から、健康に必要な量を含んでいる場合は「以上」と表記され、必要量よりも多く摂ってもも排泄されてしまう、健康に支障のない限度量の成分、(例えば水分など)には「以下」という表記がされるそうです。
■マグロが入ってないのにマグロ味とは?
キャットフードには、パッケージに材料が書かれていますよね。よく見かけるのが「マグロ」味のキャットフードです。
しかしこのマグロ味、「マグロ」「マグロ風味」「マグロ入り」と表記内容をチェックして下さい。商品名が「マグロ」だったり、マグロのイラストや写真が使われている場合は、そのキャットフードには内容量の5%以上にマグロが使われている、という意味があります。
そして、「マグロ風味」「マグロ入り」と表記されていた場合は、「マグロの割合は5%以下」ということ。ほとんど風味だけで実際のマグロが使われていない場合もあります。
■「チキンミール」「チキンエキス」はどう違うの?
「チキンミール」も「チキンエキス」もチキンを熱処理した材料です。「チキンミール」はチキンを乾燥させて粉状にしたもの、「チキンエキス」はチキンを絞り出して液体だけ抽出した材料の名前です。
「チキンミール」はチキンを水分のない粉状に加工したものなので、なま肉よりも加工しやすいというメリットがあり、「チキンエキス」はチキンの旨味を凝縮している為に風味づけの目的で使われることが多いそうです。
■最後に
いかがですか。今回はキャットフードに書かれている栄養成分の疑問について調べてみました。ちなみに猫には「総合栄養食」と書かれたキャットフードを主食としたほうが良いと言われていますが、この「総合栄養食」も「AAFCO」(米国飼料検査官協会)の栄養基準を満たしているかどうかが基準となっているそうです。
「AAFCO」(米国飼料検査官協会)の栄養基準は世界的に利用されているので、日本のキャットフードも、わざわざ「AAFCO」認定、などとパッケージに表記されることはないとか。
そしてキャットフードの「原産国」という表記ですが、これは「原材料の生産地」ではなく、「ペットフードの加工工程がこの国で終了しました」という意味。例えば原材料が海外で輸入されたものでも、最終的な加工が日本で行われていると、原産国は「日本」と表記されます。
材料が国産という意味ではないので、きちんと材料の説明を読んでからキャットフードを選ぶようにして下さいね。