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名称:ジャーマン・スピッツ
性格:注意深く活発で物覚えがよく、飼い主に忠実
寿命:13~15歳
体重:グロース(グローサー):15~20kg、ミッテル:10.8~11.8kg、クライン:4~6kg
体高:グロース(グローサー):42~50cm、ミッテル:30~38cm、クライン:23cm~29cm
毛色:ブラック、ブラウン、ホワイト、オレンジ、グレーなど
値段相場:ペットショップでの取扱いはほとんどなし、ブリーダー50万円~(輸入)
ジャーマン・スピッツの性格
日本国内で犬籍の登録や、血統書の発行などを行っているジャパンケネルクラブ(JKC)によると、ジャーマン・スピッツはドイツ原産の番犬・家庭犬で、「原始的な犬・スピッツ」に分類されています。
サイズごとに大きいほうから
- ジャーマン・スピッツ・グロース(グローサー)
- ジャーマン・スピッツ・ミッテル
- ジャーマン・スピッツ・クライン
と分類されています。
もっとも小さいサイズのジャーマン・スピッツ・クラインは「ポメラニアン」として犬種的に独立しており、日本でもよく知られています。
性格は活発で飼い主に愛情を示します。吠え声や活発なしぐさから総合的に見ると、にぎやかな犬種だといえるでしょう。もの覚えがよく、しつけはしやすい部類に入ります。
ふわふわとした美しく長い被毛や小さな頭部、尖ったマズルや耳といったポメラニアンと同様の外見的特徴を持っています。
ジャーマン・スピッツの平均寿命
ジャーマン・スピッツは中型犬で、平均寿命は13~15年ほどです。健康的で長寿なことが、この犬種のすばらしい点のひとつです。
ジャーマン・スピッツの平均体重
ジャーマン・スピッツの体重は、
- グロース(グローサー)…15~20kg
- ミッテル…10.8~11.8kg
- クライン…4~6kg
とされています。
ジャーマン・スピッツの平均体高
ジャーマン・スピッツの体高は、
- グロース(グローサー)…42~50cm
- ミッテル…30~38cm
- クライン…23~29cm
とされています。
ジャーマン・スピッツの人気カット
ジャーマン・スピッツは豊かな被毛を持つ犬種で、さまざまなスタイルのカットを楽しむことができます。プロのトリマーに依頼するときは、ポメラニアンのカットが参考になるでしょう。
脚の被毛は散歩やトイレのときに汚れやすいため、思い切って短くすると手入れが楽になります。
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ジャーマン・スピッツの毛色(カラー)
ジャーマン・スピッツの毛色は多彩で、代表的なものにはブラック、ブラウン、ホワイト、オレンジ、グレーなどがあります。
そのほかクリーム、クリーム・セーブル、オレンジ・セーブル、ブラック&タン、パーティ・カラーと個性豊かなカラーが揃っています。
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- ブラック
- ブラウン
- ホワイト
- オレンジ
- グレー
- クリーム
- クリーム・セーブル
- オレンジ・セーブル
- ブラック&タン
- パーティ・カラー
ジャーマン・スピッツが成犬になるまでの期間
ジャーマン・スピッツは
- グロースとミッテルが中型犬
- クラインが小型犬サイズ
となる犬種です。
犬は大型になるほど成長期が長く続くため、成犬になるまでにかかる期間は、
- ・グロースとミッテルが10~12カ月ほど
- ・クラインが8~10カ月ほど
です。
※成犬とは身体的な成長が止まることです。
ジャーマン・スピッツの鳴き声
注意深く警戒心のあるジャーマン・スピッツはやや吠えやすい犬種で、不審な気配などにけたたましく吠えることがあります。
鳴き声は高めで、にぎやかなイメージのあるスピッツらしい声をしています。一般家庭で飼う際は、無駄吠えをさせないためのトレーニングが重要になってくるでしょう。
ジャーマン・スピッツがかかりやすい病気
病名 | 時期や症状 | 治療費 |
---|---|---|
皮膚炎 | 皮膚に炎症が起こり、湿疹や脱毛といった症状が出る病気。 | 1万円~ |
股関節形成不全 | 股関節が変形し、歩行に異常が見られる。遺伝が多い。 | 約40万 |
進行性網膜委縮症 | 網膜が萎縮し、失明する。 | 治療法がない |
てんかん | 脳の機能に異常が発生し、けいれんなどの症状が出る病気。 | 2~20万円 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
ジャーマン・スピッツは豊富な被毛を持つ犬種ですので暑さに弱く、夏場は熱中症に気をつけなくてはいけません。
気温が22~23度、湿度が60%を超えてきたら熱中症に注意する必要があります。陽気を感じる季節になったら、窓を開けて風を通し熱がこもらないようにするなどの対策を始めましょう。夏期には昼も夜もエアコンをつけ、快適な室温と湿度を保ちます。
暑い日は日中の散歩を避け、気温の下がった時間帯にします。アスファルトやコンクリートなど、夜になっても熱いままの場所を歩かせるのも危険です。
ジャーマン・スピッツの体臭
ジャーマン・スピッツは臭いやすい犬種ではありませんが、被毛が長いため汚れやゴミがつきやすく、臭い防止のためにこまめに手入れをする必要があります。
また、蒸れるなどして皮膚炎を起こすと臭うことがあります。ブラッシングするときは皮膚の状態もしっかりと確認してあげましょう。
ジャーマン・スピッツの飼い方
豊かな被毛を持つジャーマン・スピッツは暑さに弱い犬種ですので、基本的に室内で飼育しましょう。
また、吠えやすいため、住宅密集地や集合住宅では周囲に響いて気になるかもしれません。吠え声をコントロールするしつけは必須です。
犬種的に病気とは縁遠く、頑健で長寿ですので、熱中症予防と被毛の手入れ、無駄吠えの対策をしっかり行えば飼いやすいといえます。
やや頑固な一面があるものの、もの覚えがよく飼い主に忠実なため、しつけもしやすいでしょう。家族に迎え入れれば、持ち前の快活さで周囲を笑顔にしてくれるに違いありません。
人間の子どもにもやさしく、よい家庭犬になります。
ドッグフードの量・回数
基本的には、ライフステージに合った栄養素が含まれているドッグフードを与えます。
ドッグフードの種類によって与える量は異なりますが、ドッグフードに記載されている目安量を参考にしましょう。
1日摂取回数は、子犬の場合は3~4回に分けふやかして与えます。
成犬になれば基本的は1日2回、犬の体調等を見ながら与える量を調節しましょう。
食べさせてはいけないもの
犬が食べてはいけない食べ物 | ネギ類全般(にんにく・ニラ・玉ねぎなど)・ぶどう類全般・チョコレート・キシリトール・生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)・鶏の骨・アボガド・ナッツ類全般 |
犬は避けたほうがいい食べ物 | ほうれん草・生肉・香辛料・にぼし・のり・生卵・生野菜・牛乳・ココナッツオイル・干しあんず |
上記は代表的な食べ物を記載していますが、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
また犬が苦手な食べ物として、犬は臭覚が優れているため酸み・辛み・苦みに対する感覚がとても敏感で、においを嫌がります。
- 柑橘類
- 酢類
- スパイス類
- クセのある葉物野菜
上記の食べ物も控えたほうが無難でしょう。
抜け毛の量
ジャーマン・スピッツはダブルコートの犬種です。オーバーコートはもつれやすく、最低でも週に1度はしっかりとコームやスリッカーブラシなどを使ってブラッシングをしてあげましょう。
また、春と秋の換毛期にはかなりの量の毛が抜けるため、ブラッシングの回数を増やし、スリッカーブラシでしっかりと死毛を取り除く必要があります。
死毛が残ったままだと風通しが悪くなり、皮膚によくありません。
お風呂の入れ方
中型犬ですので、人間用のバスタブなどを利用してお風呂に入れることが可能ですが、サイズの合った犬用バスタブなどがあるとなお便利です。
お風呂に入れる前にはブラッシングをして、ある程度汚れを落としつつ毛並みを整えておきます。
また、子犬のお風呂は初めてのワクチンを接種してからにしましょう。それまでに体が汚れてしまったら、濡れタオルやウエットティッシュで拭くだけにとどめます。
子犬と成犬それぞれのお風呂の入れ方について紹介します。
ジャーマン・スピッツの子犬のお風呂の入れ方- 怖がらないようおもちゃなどで遊ばせつつ、やさしく声をかけながら、ぬるま湯でお尻のほうから濡らしていきます。
- シャンプーを泡立てて洗っていきます。飽きたり怖がったりすると動き回ることがあるため、手早く行います。顔や鼻には水がかからないように注意します。顔は濡れたタオルなどで拭くにとどめるか、最後に洗います。
- 洗い終わったら泡をきれいに流し、しっかりとタオルドライします。
- 送風口から30cm以上離してドライヤーで乾かします。
- ぬるま湯でお尻のほうから濡らしていきます。
- シャンプーを泡立てて洗っていきます。顔や鼻には水がかからないように注意し、耳の中にも水が入らないようにしましょう。顔は濡れタオルなどで拭くにとどめるか、最後に洗います。
- 洗い終わったら泡をきれいに流し、しっかりとタオルドライします。
- 送風口から30cm以上離してドライヤーで乾かします。
最適な散歩時間
活発なジャーマン・スピッツは散歩が大好きで、サイズが大きいほど運動量は多くなります。
ジャーマン・スピッツ・ミッテルであれば、散歩は1日2回、1回につき30分ほど連れていってあげましょう。
散歩は犬自身の気分転換や好奇心を満たすためにも重要です。
ジャーマン・スピッツのしつけ方法
もの覚えがよく忠誠心のある犬種ですので、しつけはしやすいといえます。トレーニングは短時間で集中して行い、上手にできたときは褒めましょう。
しつけのためには、飼い主と犬との信頼関係が重要です。人間がリーダーだと教えるために、感情的にならず毅然とした態度で接し、日常的に正しいコミュニケーションをとりましょう。
トレーニング中に失敗したとしても、叩いたり頭ごなしに叱ったりするのはもってのほかです。人間の子どもと同じように上手にできたときは愛情を注いで褒め、根気よくルールを覚えさせていきましょう。
トイレのしつけ方
室内で犬を飼うときに重要なのがトイレのしつけです。子犬を迎えたらすぐにトイレのしつけをしましょう。しつけの開始時期が遅れると、犬が自分でトイレの場所を決めてしまい、矯正するのが難しくなってしまいます。トレーニング中に失敗したときは淡々と片づけ、イライラしないのが大切です。
もし、里親制度や保護犬譲渡制度を利用して成犬を引き取るのであれば、子犬以上に根気よくしつける覚悟が必要です。成犬になると排泄回数が減るぶん、トレーニングには時間がかかります。
- 身体の大きさに合ったトイレトレーをケージ内に設置します。トイレを覚えるまではケージ内に他の物を置かないようにすると良いでしょう。
- 起きた後や食後は排泄のタイミングです。うろうろしたり床のニオイを嗅いだりし始めたら、やさしくトイレに誘導してあげましょう。
- 上手にトイレができたら思いっきり褒めてあげることも大切です。トイレが済んだらケージから出してあげましょう。
無駄吠えのしつけ方法
ジャーマン・スピッツを飼育するうえで、無駄吠えのしつけは欠かすことができません。
声も響くため、よく吠える犬になってしまっては飼い主や周囲が困ることになります。番犬を務められるだけの注意深さがある犬種ですので、どんなときに吠えるかを見極めながらしつけていきましょう。
また、退屈なときや運動不足によるストレスを感じたときに吠えやすくなることもあります。場合によっては散歩の時間や遊びの内容を見直すことが必要です。
- 犬が吠えているときはその原因について探ります。原因を取り除いたり、慣れるようにトレーニングしたりすることによって無駄吠えも落ち着いていきます。
- 子犬のうちから他の犬や生活音などの刺激に慣れさせておくことも大切です。
- 無駄吠えをしたときは反応しないようにしましょう。吠えても何も起こらないと学習すれば、無駄吠えも自然と減っていきます。
噛み癖のしつけ方法
ジャーマン・スピッツはよく吠える犬種ではあるものの、攻撃性は高くありません。もしも人や動物を噛んでしまうときは原因を探り、噛んではいけないことを教えていく必要があります。
歯が生え替わる時期は、しきりにものを噛もうとします。これは乳歯が抜ける前の違和感による行動で、通常は永久歯が生え揃えば落ち着くため問題ありません。
噛んでもいいおもちゃなどを与えましょう。
- 手などを噛まれたときに大きな声を出してしまうと、喜んでいると犬は勘違いしてしまいます。絶対に反応しないようにしましょう。
- 噛まれたときはおやつを握った手を鼻まで近づけ、気をそちらに向けさせます。犬が噛むのを止めたらおやつを与えて褒めてあげましょう。これを繰り返し、噛むのを止めれば良いことが起きると学習させていきます。
待てのしつけ方法
犬の行動をコントロールするための「待て」は、いたずらをやめさせるときなどに役立つしつけです。ドッグランやドッグカフェ、動物病院など、社会性を求められる場所でも効力を発揮します。いざというときに衝動的な行動を制御するためにも、「待て」のしつけは重要です。
「待て」は、「おすわり」や「伏せ」ができることが前提のしつけです。「待て」の前に、「おすわり」「伏せ」のトレーニングをしておきます。
- おやつを用意し、「待て」の合図を出してから1秒後にそれを与えます。1秒待てたら2秒、2秒待てたら3秒、という風に少しずつ間隔を長くしていきます。
- 10秒まで待てるようになったら、待ての合図後に一歩下がってみましょう。できたら徐々に距離を取っていきます。
- 同時に解除の合図を出して、食べても良いタイミングについても覚えさせるようにしましょう。
留守番のしつけ方法
1匹で留守番をさせるときに、犬が寂しさや不安を感じていたずらをすれば後で困ったことになります。吠えやすい犬種ですので、もしも留守番中にずっと吠え続けるようなことがあると近隣への迷惑になりかねず、犬自身にとってもよくありません。
犬も人間も安心して留守番をさせられるよう、しっかりとしつけていきましょう。
留守にする前に犬が快適に過ごせるよう夏や冬などはエアコンを効かせ、飲み水をたっぷり用意しておきます。
- まずは別の部屋に移動するなどして、短時間の不在から始めてみましょう。問題がなければ不在時間を徐々に長くしていきます。
- 留守番の前には犬が快適に過ごせる環境にしておきましょう。室温や飲み水、お気に入りのおもちゃなどを準備しておきます。
- 犬が寝ている間に出かけるのも一つの方法です。外出前に遊びの時間をたっぷり取ったり、食事の時間を調節したりするなどしておくと、犬もお昼寝しやすくなります。
犬という生き物は、いい香りがしたりすると食べ物じゃなくても口に入れてしまいます。
でも、犬には食べさせてはいけない食べ物も存在します。食べてしまうと命の危険もあるので要注意です。
今回は、そんな食べ物を食べてしまった時の対処法も合わせてお話していきます。
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