愛犬のストレスのSOSに気付こう!
JH Lee/shutterstock.com
犬はストレスを感じやすい動物です。ストレスがたまってしまうと人間同様に病気にもなってしまいます。
犬はストレスを感じると、飼い主にストレスを訴えます。しかし飼い主がそのストレスに気付かないとストレスがたまっていき、病気になってしまうことでしょう。ですから愛犬のストレスに敏感であってください。愛犬が発するSOSを察知して、ストレスの原因を取り除いたり、ストレス発散させましょう。
では犬が発するSOSにはどんなものがあるか見てみましょう。
あくび
愛犬があくびをしているのを見ることがありますか?
愛犬は人間と同じように眠い時にあくびをしますが、たくさん休んだにも関わらずしょっちゅうあくびをすることがあります。これがストレスのSOSなのです。あくびは気持ちを落ち着かせる行動のひとつなのです。
例えば、飼い主におこられたとき、知らない人に抱っこされたときなど緊張したり不安を感じるときにあくびをします。このサインをわかっていれば叱りすぎた時のサインを見逃さないでしょう。叱っているときにあくびを始めたら、ほどほどにすることができるでしょう。
からだを掻く
体を掻くのはかゆい時ですが、他にもストレスを感じた時にからだを掻くことがあります。
しつけ中やトレーニング中にからだを掻き始めたら、混乱していたり、もうやりたくないと感じているのかもしれません。休憩をはさんだり、気分転換させると良いでしょう。
しかししきりに体を掻く場合は皮膚疾患のことがあるので、専門家に見てもらうことをおすすめします。特にノミやダニに寄生されたり細菌感染によって皮膚のかゆみを感じることがあります。また普段食べているドッグフードにアレルゲンが入っているためにアレルギーを起こして、からだをかくことがあります。この場合はアレルゲンを含まないドッグフードへの見直しを行わないと改善しませんね。
体が固まる
犬は緊張しすぎると硬直して固まってしまいます。極度のストレスでアドレナリンが放出され、全身の筋肉が硬直してしまうのです。
この場合はしばらくそっとしてあげましょう。優しく声をかけてあげることもできるでしょう。
肉球に汗をかく
私たち人間も緊張をすると手に汗をかくことがありますね。交感神経の作用によって手の平や足の裏に汗をかきます。犬も同じです。
緊張すると肉球に汗をかくのです。濡れた場所を歩いていないにも関わらず、床に愛犬の足跡がついている場合、緊張やストレスによって肉球に汗をかいたのかもしれません。
しかし舌を出して浅く早く呼吸しているパンティングが見られる場合は、体温調整のために肉球から発汗させることがあります。
尻尾を追いかける
犬が自分の尻尾を追いかけているのを見たことがあるでしょうか?その様子を見るととてもかわいくてほほえましく感じることもあるでしょう。
犬は本能的に動くものに反応するので、自分の尻尾に反応してしまうことがあります。暇つぶしで尻尾を追いかけることもありますが、ストレスによって尻尾を追いかけることもあります。
ただし飼い主の制止を振り切って尻尾を追いかけていたり、しっぽを噛んでケガしてしまうような場合は、他の病気が関係している場合もあるので、専門家に見てもらうことを勧めます。
足を舐める
犬はよく自分の足を舐めます。暇つぶしで舐めることもありますが、ストレスで舐め続けることもあるのです。
舐めている時間が長くなっていったり、気づくといつも舐めている、声をかけてもずっと舐めているということがあるかもしれません。この場合ストレスが無くならないと舐め続けて炎症を起こすこともあります。炎症を起こしてもなお舐め続ける犬もいます。
しかしあまりにもしつこく舐めている場合は、足に傷があったり皮膚炎をおこしているということも考えられるので、専門家に見てもらいましょう。
愛犬が食べなくなったら病気のSOS?
Shirakami/shutterstock.com
愛犬が急にフードを食べなくなることがあるかもしれません。これは愛犬が発する病気のSOSのサインかもしれません。
フードを食べなくなることは実に多くの病気のSOSサインかもしれないのです。ですから食べないことを軽く考えず異常に気付いたらすぐに専門家に見てもらいましょう。
では愛犬がフードを食べなくなったらどんな病気が考えられるでしょうか?
口内異常
口の中に傷ができたり、歯に異常が出ると噛むことがおっくうになってフードを食べなくなるかもしれません。またフードを食べるときに左右のどちらか片側でのみ噛むようにしているときも口内トラブルが考えられます。
ですからフードを食べなくなったり、食べ方に異常がみられたら、まずは口の中をチェックしてみましょう。
口内トラブルで一番多いのは歯周病です。
歯周病は多くの犬がかかりやすい口内トラブルのひとつです。食べかすが歯に残っていると歯垢になり嗜好は数日で歯石へと変化します。そこへ細菌が繁殖して歯茎に炎症を起こします。口臭が強かったりよだれが多い場合は歯周病が疑われます。
早めに処置をしないと歯茎が痩せて歯が抜けたり、口内の菌が内臓に回って内臓疾患を起こすこともあります。
胃捻転、胃拡張
大型犬によく見られる病気ですが、食べすぎたり食後すぐに運動することで、胃の中にガスがたまっておなかが膨れ上がったり、胃がねじれます。
そのため食欲がなくなり元気もなくなります。
早く処置をしないとねじれたところから血液が回らなくなってしまうため、開腹手術が必要になるので要注意です。
感染症
ウイルス感染によって食欲不振になることがあります。
気管支炎や肺炎などの他にも、胃炎や腸炎などの消化器に炎症を起こしていることもあるでしょう。
腎不全
腎臓に異常が起こる急性腎不全、慢性腎不全があります。
体内の有害物質を体外に排出できないため、食欲がなくなり元気がなくなってきます。
フィラリア
犬の病気の一つで、フィラリアという寄生虫が寄生します。心臓に寄生するため心不全を起こして死ぬことがあります。
食欲がなくなったり、おなかに水がたまったり、咳をする呼吸が苦しくなるなどの症状が見られるでしょう。
老化
シニア犬ともなると消化機能が低下してくるので、食も細くなります。
しかしだからといってフードを食べなければ栄養不足になって、ますます体力が低下し病気にもなってしまうかもしれません。ですから栄養価が高く消化に良いフードを与えると良いでしょう。
愛犬が水をよく飲むのは病気のSOS?
ALEX_UGALEK/shutterstock.com
愛犬が水を飲むのはよいことです。散歩の最中、散歩から帰ってきたあと、飼い主と遊んだ後などよく水を飲みます。
しかし運動も何もしていないのに、ひたすら水をよく飲むのは何かの病気のSOSかもしれません。
では犬が水をたくさん飲むのはどんな病気のSOSなのでしょうか?
糖尿病
糖尿病は犬がかかりやすいといわれている病気の一つです。
体内のインスリンが減少することで糖分が吸収できず血液中の糖分値が高くなってしまう病気です。特にシニア犬は糖尿病を発症しやすい傾向にあります。
体内の糖分を排出するためにたくさん水分を取っておしっこと共に出そうとします。そのためおしっこの量がふえて、結果のどが渇くので水を飲むという悪循環に陥ります。
恐ろしいのは水分補給とおしっこの排出量のバランスが悪くなって脱水症状を起こすことです。
腎不全
腎不全も犬が発症しやすい病気の一つです。
腎機能が低下してくるため、必要な水分を吸収できずおしっこの量がふえてきます。そのため水分を補おうとして水をよく飲むようになります。
ですから腎不全の初期症状として水をたくさん飲んで、おしっこの量も増えるというものがあります。
膀胱炎、尿結石
これらも犬によく見られる病気です。
膀胱内の細菌を排出しようと頻尿になります。そのため水分を補おうと水をよく飲むようになります。
また水分をよく取るにも関わらずほとんどおしっこが出ない、おしっこをするとき痛そうという場合は、尿結石が疑われます。
塩分の多いものを食べている
他に考えられるのは塩分の取りすぎです。私たちも塩分の多い食事をとった時はのどが渇きますが、当然犬も同じです。
普段愛犬が食べているものをもう一度チェクしてみましょう。特に愛犬が食べてるおやつにはどれほどの塩分が含まれているでしょうか?他にも人間の食べ物を愛犬に与えてはいないでしょうか?人間の食べ物は人が食べるように味付けがされています。人にとっては問題のない塩分量であっても、犬にとっては塩分量が多いのです。
ですから普段愛犬が食べているおやつやフードの塩分量を見てみましょう。また人間の食べ物を与えないようにすることも大切です。