犬をペットとして飼うことは、家族を一人迎えるようなもので、その子の性格に合わせて接し方を工夫したり、持って生まれた特徴に合わせて、体調管理も気をつけてあげる必要がありますよね?
今日は、日本でも座敷犬として根強い人気を誇っているマルチーズの特徴を考えて、どんな世話や躾が必要か、またいつまでも元気でいてもらうためには、どんなドッグフードが良いのか参考にしていただければと思います。
マルチーズの魅力
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純白の柔らかい毛並みと、くるくるした真っ黒な瞳という可愛らしいルックスだけでも人々を魅了するマルチーズですが、他にもたくさんの魅力があります。これから、長きに渡り、世界中の愛犬家を夢中にさせているその可愛らしさを詳しく見ていきましょう。
サイズと愛玩犬としての歴史
成犬マルチーズの平均体高は、オスの場合は21cm?25cm、メスの場合は20cm~23cmで、体重は2.5kg~4.0kgとなっています。分類としては、超小型犬になります。
マルチーズというと、貴婦人が抱きかかえているイメージをお持ちの方も多いと思いますが、サイズ的にも愛玩犬としてぴったりであることがわかりますね。
マルチーズの起源は諸説ありますが、地中海中部地方が原産地とされている説が一般的な見解で、紀元前1500年頃に、水夫たちによってマルタ島に持ち込まれ、人々から愛されるようになり、他の犬種とは隔離され、純粋な血統が守られるように配慮されたと言われています。
その後イギリスに持ち込まれ、上流階級から抱き犬として大人気になりました。まさにイメージ通りですよね。
紀元300年頃、マルチーズへの深い愛情から、亡くなった時に墓標が建てられたというのが、マルチーズが最初に歴史に登場した記録であることからも、昔から、家族の一部のように人の近くで暮らし、愛されていた犬種であることがわかります。
日本にマルチーズが入ってきたのは1855年頃で、その後人々の生活環境の変化とともに、ペットという文化が日本にも根付くようになり、1970年代には、ポメラニアン・ヨークシャテリアと共に、座敷犬御三家と呼ばれるほどのブームになりました。
爆発的ブームがさった後も、引き続き愛玩犬として安定した人気を誇り、血統書を発行しているジャパンケネラルクラブの2016年の犬種別犬籍登録頭数によると、日本で9153頭ほど飼育されているそうです。
犬全体の登録数と比較しても、マルチーズの閉める割合は3%で、ランキング9位というかなり人気がある犬種とことがわかります。
性格
そこまで多くの人を惹きつけるマルチーズですが、どんな性格をしているのでしょうか?
昔から抱き犬として愛されているだけあり、飼い主に甘えるのが大好きで、”かまって?かまって?”と懐いてきます。
飼い主やその家族に対する愛情が強く、抱っこされたり、一緒に遊んでもらうとと幸せに感じる犬種で、お世話のしがいがありますし、小さな子供がいても安心して飼えます。
飼い主とその家族に忠実な反面、警戒心が強く、見知らぬ人には吠えたり、簡単には懐こうとはしません。さらに、気が強いところもあるので、自分より大きな犬に対しても果敢に向かって行ったりもします。
基本的な気性は、穏やかで陽気なので、いたずらもあまりしませんし、他の小型犬と比べても運動量が少なく、落ち着いた印象があります。とはいっても、走り回るのは大好きですし、体力もあります。
オスとメスの性格の差をあげるなら、オスの方が穏やかでおっとりしていて、メスの方が気が強いと言われています。もちろん個体差はありますが、子供を産み育てるメスはどうしても強くなるようです。
マルチーズの性格をまとめると、飼い主に忠節で甘えたがり、基本的には温厚だか多、少気の強い面もあるという感じとなります。
美しい被毛
シルクのように滑らかで純白に輝く被毛は、マルチーズの最大の特徴でもあり、非常に魅力的です。犬の毛には「シングルコート」と「ダブルコート」の二種類がありますが、マルチーズは、シングルコートに属します。
シングルコートのメリットは、換毛期がないので抜け毛が少ないことです。ですからお家の中や洋服が、毛まみれになって困るということはないでしょう。
さらに、マルチーズの毛はシングルの直毛なので、お手入れしながら伸ばすなら、「フルコート」と呼ばれる全身がストレートの光り輝く被毛で覆われます。ドックショーなどで気品漂う姿をご覧になられたことのある方も多いことでしょう。
またテディベアカット・パピーカットなど、お好みのスタイルにカットするなど、「ショートコート」として可愛らしさを楽しむこともできます。
さらにリボンをつけたり、編み込むなどのヘアアレンジもバッチリ似合う毛質です。洋服も可愛く着こなせる被毛なので、愛犬とおしゃれを楽しみたい人にとって、最高のパートナーになるでしょう。
繊細な被毛なだけに、ブラッシングやシャンプーなど、毎日のお手入れは欠かせませんが、好きな人にとってはそれ自体が喜びになりますし、様々なバリエーションのルックスを楽しめるのは大きな魅力ですよね?