2016年5月から、TOEIC®テストの試験形式が新しくなると、運営団体ETSが発表したことが話題になっています。どんな変更があったの?と気になっている人も多いと思います。
そこで今回は、新しいTOEIC®テストの変更点を分かりやすくまとめ、どう対策すれば良いかをご紹介します!
TOEIC®テストの新試験の特徴と変更点
リスニングセクションについて
リスニング問題の大きな変更点としては、以下になります
- 問題数の変更:写真描写問題と応答問題の設問数が減り、会話問題の設問数が増えます。
会話問題の中に、発言が短くやり取りの多いものが加わり、3名で会話する設問があります。 - 会話やトークの中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問が加わります。
- 会話やトークの中で話し手が暗示している意図を問う設問が加わります。
- リスニング音声にElisions(省略形: going toが gonnaなど)、 Fragments(文の一部分: Yes, in a minute;Down the hall;Could you?など)を含む会話が流れます。
※公式プレスリリースより
【新試験はここがポイント!】
いろいろな変更点がありますが、共通しているのは
よりコミュニケーション重視のリスニングのスキルを測るようになった
ということ、この一言に尽きます。例えば、会話問題が増え3人以上が会話するシチュエーションなどは、日常生活のコミュニケーションでもよくあるもの。さらに、”gonna”や”Could you?”などの表現はこれまでTOEICでは登場しませんでしたが、実際にネイティブと会話するとかなり頻繁に使う表現も登場するようになりました。
これまでとは違い、座学だけではなく、より実際に”話す時に役立つリスニング”にフォーカスしていると言えます。この変更点は、TOEICがリスニングとリーディングだけで、高スコアを持っていてもスピーキングの力とはあまり関係がない、と指摘されてきた内容が大きく改善されるでしょう。
いちTOEIC受験者としては、これは良い変更だと思います。しかし、受験者にとっては、今後はよりコミュニケーションを意識したリスニングの勉強が求められることになるでしょう。
リーディング・セクションについて
さて、次にリーディング問題についての変更点です。大きな変更点は、下記の内容になります。
- 短文穴埋め問題の設問数が減ります。
- 長文穴埋め問題の一つの文章に含まれる設問が 4問になり、従来の単語や句に加え、一つの文を空欄に埋める設問が加わります。
- テキストメッセージやインスタントメッセージ(チャット)、オンラインチャット形式で複数名がやり取りを行う設問が加わります。
- 読解問題で 3つの関連する文書を読んで理解する設問が加わり、設問数(1つの文書、複数の文書)が増えます。
※公式プレスリリースより
【新試験はここがポイント!】
全体を通して言えることは、2つにまとめられます。
- 短文ではなく長文を読む量が増える(全体の読む量は多きくは変化なしの予想)
- チャットやメッセージ形式の追加など、より日常生活に即したリーディング問題になる
こちらも、やはり実際のコミュニケーションを意識した問題変更になっていますね。最近ではメッセージアプリ(LINEやwahtsappなど)も一般的になってきているので、リーディングの問題ながらもコミュニケーションを意識した変更と言えます。
また、単純に読む量は変わりませんが、これまでは短文を読んで1〜3問の設問を解くのが、長文を読まなければいけなくなりそうです。これまで以上に、読むペース配分を間違えるとスコアが伸びなくなりそうな試験になるでしょう。だからこそ、しっかり最後まで読み終えられるリーディングの力が測れる、とも言えます。
以上、いかがだったでしょうか?TOEICの問題変更はこれまでも定期的にありましたが、今回は全体的に、大きくコミュニケーションを意識した変更になっています。
またスコア取るのが難しくなるのか…そう思うかもしれませんが、ただ座って勉強するのではなく、英会話でも役立つことを学べるとポジティブに受け止めてみてください!引き続き、TOEIC®テストの最新情報が入り次第お届けしていきます。
参考:(公式プレスリリース)ETSは、TOEIC®テストの出題形式を2016年5月に変更します