はじめに
かつては職人が一つひとつ作ったオリジナルデザインのものが多かった公園遊具。近年は安全性を重視され軽くてやわらかい量産型のものが代わりに置かれたり、そもそも遊具がない公園も増えてきました。これまでの連載では滑り台を多く紹介してきましたが、もちろんそれだけじゃないんです。今回は大阪に残る滑り台以外の公園遊具を紹介します。
Text＆Photo: あさみん（公園遊具マニア）
触覚にぶらさがって。バッタのうんてい（大阪市）
団地の中にある公園に現れたバッタの公園遊具は、触覚部分がうんていに変身。触覚にぶらさがって遊ぶ斬新なデザインとアイデアには驚きです。昆虫は子どもたちにとって好き嫌いがあるものの、巨大化した公園遊具の昆虫はデフォルメされてかわいい仕上がり。みんなに好かれそうです。
◆高殿北住宅
住所：大阪府大阪市旭区高殿5丁目12−1
手綱をもって乗馬気分。ウマのジャングルジム（大阪市）
金属の管を組み合わせて作られたジャングルジム。四角形のタイプをよく見かけますが、時々いろんな姿に形を変えたジャングルジムに出合います。ここでは金属の管を使ってウマを表現。さらに鎖を繋げて手綱まで再現されているのが面白いですね。今にも動き出しそうでワクワクします。ほかにも滑り台やブランコ、砂場もあり、春には桜も咲く都会のオアシス的公園です。
◆九条東公園
住所：大阪市西区九条2丁目19−19
会話もできる！ 電話の遊具（寝屋川市）
受話器の形をしたオブジェに見えますが、これも正真正銘の公園遊具。どうやって遊ぶのかというと、手前にある赤い受話器と奥にあるピンクの受話器が地面に埋められた管で繋がっていて、片方の受話器に話しかけると、もう一方の受話器から聞こえるという仕掛け。こんな遊びができる公園遊具があるなんて画期的！ 他の公園でも見かけたら、友だちと遊んでみて。
◆友呂岐（ともろぎ）緑地
住所：寝屋川市清水町2 −2
電話：072-825-2293（寝屋川市役所 公園みどり課）
淀川の河川敷に広がる乗り物遊具（守口市）
大阪市から枚方市にまで広がる淀川の広い河川敷には、ランニングコースや野球場、グラウンドやBBQなどができる施設がある憩いの場。ベンチやトイレも完備され、駐車場も無料です。その一角の太間地区には公園遊具が集まるスポットも。SLや新幹線など乗り物のほか、パンダやワニなど動物のオブジェもいっぱい。SLに座って自然豊かな場所で癒やされましょう。
◆淀川河川公園
住所：守口市外島町７−６
電話：06-6994-0006
類を見ないモチーフ、ABCの鉄棒（寝屋川市）
池田１号公園、通称ABC公園には、面白いアルファベットの鉄棒があります。ほかにも砂場やシーソー、ブランコやぞうの滑り台など遊具が揃っていて学校帰りの子供たちの溜まり場的存在。鉄棒は段違いになっているので、好みの高さを試してみては。
◆池田１号公園
住所：寝屋川市池田1丁目-31-1
電話:072-825-2293（寝屋川市役所 公園みどり課）
団地の中を駆け巡るいぬぞりの遊具（堺市）
新金岡団地の中にある公園には、いぬぞりの遊具があります。そりには実際に乗ることもでき、リアルに再現された手綱を掴んだらまさにいぬぞりに乗った気分に。ほかでも見たことのないいぬぞりの遊具、なぜ？ と思いましたが団地ができた時代的に、南極物語で有名になったタロとジロがモチーフなのかも。団地内にはトラ、ウシ、ブタ、ゾウなどをかたどったいろんなタイプの遊具があるので探すのも楽しい。
◆新金岡団地
住所：堺市北区新金岡町1丁目2
アクセス：地下鉄御堂筋線新金岡駅から徒歩約8分
おわりに
独創的で斬新なデザインの公園遊具は私たちに驚きと感心を与えてくれます。全国でまだまだ見つかりそうなおもしろい遊具をぜひ探しに出かけてみてください。
◆あさみん
地元名古屋を中心に、全国の名所からおもしろいもの、珍しいもの、くだらないものが好きな公園マニア。『コンクリート動物百景』（八画文化会館）著。
