はじめに
台北駅からMRTでわずか30分少々、“台北市内の温泉地”としてローカルに人気の北投。白硫泉の源泉“大磺嘴”に最も近い場所にあるラグジュアリーホテル「北投麗禧溫泉酒店」(グランドビュー・リゾート ベイトウ)は、源泉掛け流しのお湯だけでなく、ハイレベルなレストランも人気です。台北市政府によるグルメ展で、美食家が推薦する“台湾料理レストラン10選”に選ばれた実力派、「雍翠庭」を紹介します。
体をいたわる滋養がたっぶり、秋の新メニューが登場!
中華レストラン「雍翠庭」は、季節感を打ち出したコース料理を得意としていて、この9月にも秋メニューが登場。シェフ秘伝のレシピによる古き良き台湾料理を地元産の新鮮食材で。酷暑で疲れた体に沁みわたる、滋養たっぷりの料理を3つのコースで提供しています。
ひとつめは「雍翠庭紅糟雞套餐」(紅麹鶏のコース・お一人980台湾ドル+10%、日本円で約3,900円)。看板料理で一番人気の“鶏モモ肉の紅麹炒め”がメインディッシュのコースです。使用しているのは、陽明山で放し飼いされた鶏。これを丁寧に骨抜きし、絶妙な火加減でジューシーに焼き上げて、特製の紅麹で味付け。台湾ではおなじみの料理ながら、海外からのゲストにも好評です。スープは原住民に伝わる“勇士湯”と呼ばれる一品。樹豆という熱帯特産の豆、キノコ、ナツメ、豚リブを2時間煮込んで作られ、滋味豊かで精がつくと言われています。副菜の“台湾バジルと豚スジの煮込み”は、弾力ある歯ごたえがポイント。メイン料理は“カワハギのレモンソース蒸し”への変更も可能です。
女性に人気の薬膳スープ“麻油鶏湯”がいただけるコースも
「雍翠庭圓鱈套餐」(鱈のコース・お一人1,380台湾ドル+10%、日本円で約5,500円)は、“蒸し鱈、トウガン漬け添え”がメインディッシュ。下に敷いたトウガンの塩味が絶妙なアクセントになる仕上がりで、魚と野菜の食感の違いも楽しい一皿です。このコースのスープは、寒い季節の定番料理“麻油鶏湯”。鶏肉、胡麻油、米酒などで作る、香り高い薬膳スープで、決め手となる鶏肉は、陽明山育ちの地鶏を使用。滋養が豊富で体を温める効果があり、台湾では産前産後の女性が好んで食すスープです。副菜は、こちらも“台湾バジルと豚スジの煮込み”が供されます。
地元産の厳選素材を手間隙かけて丁寧に調理
メインは“長芋とサーロインのトマト煮”を選ぶことも可能。台南産黄牛の冷蔵前の生肉を弱火で4時間煮込んだもので、新鮮かつ良質な肉ならではの自然な甘みが特徴です。
高級料理がズラリと並ぶ、ゴージャスなコースはいかが?
そして、最も豪華なのが「雍翠庭龍蝦套餐」(ロブスターコース・お一人1,880台湾ドル+10%、日本円で約7,500円)。メインディッシュは、ボストンロブスターの中華炒め。半身でもボリューミーで、プリップリの歯ごたえとほのかな甘みに大満足。スープは“僧侶も飛び上がって驚くほどの”という形容詞がユニークな“佛跳牆(ぶっとびスープ)”。18種類もの高級食材を10時間以上かけて煮込んだ、栄養たっぷりの具だくさんスープで、体を芯から温める効果が。コースには、前述の“鶏モモ肉の紅麹炒め”も含まれ、人気メニューをたっぷり楽しめる構成になっています。
台湾らしさが凝縮されたコースは、観光客にぴったり!
3コースとも、まずは新鮮な洛神花(ローゼル)のエッセンスとリンゴ酢を合わせた爽やかな食前酢、有機野菜を使った“季節の前菜3種盛り”から始まり、スープ、メインへと続きます。主食は、麺またはお米の二択。麺は、台湾風炒めビーフン。一口で好きになること請け合いの香りよい味わいです。お米党なら、せいろで運ばれてくる“イカと巻貝のおこわ”をどうぞ。伝統的な味付けの海鮮が印象的で、外国人にとっては忘れがたい一皿になりそう。締めくくりは、季節のデザートスープ、季節のフルーツで爽やかな食後感が得られます。
こだわりの台湾料理は北投にあり。足を伸ばす価値大!
北投の街並や丹鳳山群をのぞむパノラマビューのレストランで、優雅に味わう極上の台湾料理。天気の移り変わりや日差しの変化を楽しみながら、ゆったりと時間をかけていただく食事は格別です。せっかくの台湾旅行、本気度高めの地元料理をご所望ならば、北投まで足を伸ばすのが正解。日帰り温泉も楽しめて、充実のひとときが過ごせるはず。
◆北投麗禧溫泉酒店(グランドビュー・リゾート ベイトウ)
住所:台北市北投區幽雅路30號
電話:+886−2−2898−8888