はじめに
街の公園にある公園遊具。かつては職人が一つひとつ作ったオリジナルデザインのものが多かったものの、近年は安全性を重視され軽くてやわらかい量産型のものが代わりに置かれたり、そもそも遊具がない公園も増えてきました。そのため懐かしいタイプの遊具がどんどん消えているのをご存知でしょうか。今しか見ることができないかもしれない、味わい深い公園遊具を探しに出かけてみませんか。今回は都会の中にもたくさんあって驚きな、東京特集です。
Text&Photo: あさみん(公園遊具マニア)
全国でもここだけのモチーフ。らくだの遊具(荒川区)
荒川区のらくだ公園には、らくだの形の公園遊具があります。らくだのモチーフは全国ここでしか見られません。らくだの右側には砂場、コブからそれぞれ始まる2種類の滑り台、カラダのあちこちから登れる仕組みで子どもたちに大人気。優しい表情にほっこりします。
◆らくだ公園
住所:荒川区荒川5-41-1
アクセス:東京メトロ千代田線町屋駅から徒歩約4分
カバの口から降りてくる!(荒川区)
らくだ公園から徒歩20分ほど、日暮里にも愛嬌のある公園遊具があります。
小さな公園で、大きく口を開けたインパクトのあるカバが待つ、通称“カバ公園”。背中側から階段や足場、くさりといったいろんな方法でよじ登ると、2本に分かれたスロープで口の中から降りてくる遊具です。のぼる際は手すりがないので小さなお子さんは要注意。園内にはほかにも鉄棒や砂場があります。
◆東日暮里二丁目児童遊園
住所:荒川区東日暮里2丁目22-4
アクセス:都電荒川線荒川一中前駅から徒歩約7分
恐竜のいる時代にタイムスリップ!(品川区)
品川にある子供の森公園には、カラフルな恐竜がたくさんいます。どれも表情がゆるくて愛らしいものばかり。ほかにもアスレチック遊具やミストシャワーも。地域の方からは“かいじゅう公園”と呼ばれているそうです。
◆子供の森公園
住所:品川区北品川3- 10-13
アクセス:京浜急行電鉄本線新馬場駅より徒歩約10分
全国でもココだけ! インパクト絶大なゾウ2頭による滑り台(新宿区)
神楽坂にほど近い、住宅街の隙間にひっそりとあるあかぎ児童遊園。この狭くて高低差のある土地を最大限に活用した公園遊具がこちら、二頭のぞうを鼻でつなげた巨大な滑り台。ほかのどこにもないここだけの一点ものは、インパクト日本一。写真映え抜群でSNSでも注目の的です。
◆あかぎ児童遊園
住所:新宿区赤城下町21
アクセス:東京メトロ東西線神楽坂駅から徒歩約5分
歴史ある公園に降り立った白鳥がひと休み(北区)
昭和37年に開園したとされる赤羽三和児童遊園には、白鳥の形の滑り台がいます。白鳥の首の部分がスロープになっていて、その姿はまさに白鳥がひと休みに来ているかのよう。ほかにも定番の滑り台やジャングルジム、ブランコ、砂場、ぞうの滑り台や、動物のオブジェなど遊具が豊富に揃っています。
◆赤羽三和児童遊園
住所:北区赤羽西4丁目27-5
アクセス:JR埼京線、湘南新宿ライン赤羽駅から徒歩約10分
ロボットの両腕からするり(北区)
北区にある王子六丁目児童遊園では、アパートを背中に立つロボットの滑り台があります。ロボット型の滑り台は全国的に時々見かけるものですが、登り口の位置やロボットのデザインなど若干のバリエーションがあります。ほかの場所で見かけたら違いに注目してみてください。
◆王子六丁目児童遊園
住所:北区王子6丁目2-60
アクセス:JR京浜東北線王子駅から徒歩約13分
おわりに
東京は公園の数が多いため、古い遊具が残っている可能性も多く、まだまだ知らないおもしろくて珍しい遊具があるかもしれません。公園遊具を見るという今までなかった視点を得ることで、新しい景色が見えるようになりますよ。
◆あさみん
地元名古屋を中心に、全国の名所からおもしろいもの、珍しいもの、くだらないものが好きな公園マニア。『コンクリート動物百景』(八画文化会館)著。