はじめに
旅がままならない日々が続いています。関東地方では季節外れの大雪が降り、満開の桜並木を静かに歩くことさえ難しい状況でした。そんな時は「春」がテーマだったり、美しい桜が見られる映画や本を楽しんで、自宅でお花見気分はいかがでしょう。月刊旅色「あの人の旅カルチャー」で連載中の映画ソムリエ・東紗友美さんと、代官山 蔦屋書店 文学担当コンシェルジュ・間室道子さんが「春」をテーマに選んだ作品をご紹介します。
■映画 『SAYURI』(2005年公開)
©2005 Columbia Pictures Industries, Inc. and DreamWorks L.L.C. and Spyglass Entertainment Group, LLC. All Rights Reserved.
映画ソムリエである東紗友美さんが選んだ映画1本めは『シカゴ」の監督ロブ・マーシャルが手がけ、チャン・ツィイーがヒロインを演じたことで話題となった『SAYURI』。公開時、チャン・ツィイーの可憐な姿に憧れた人も多いはず。
「スピルバーグ製作のもと、ハリウッドが“御伽の国ニッポン”をイメージして作り上げた世界は、現実よりも豪華絢爛」(東さん)
主人公の少女時代を演じた、透明感あふれる大後寿々花さんにも要注目です。
『SAYURI』
Blu-ray3,080円 発売中
発売元・販売元:松竹
■映画 『秒速5センチメートル』(2007年公開)
Ⓒ Makoto Shinkai / CoMix Wave Films
映画2本めは、2019年の夏に映画『天気の子』が一大ブームとなった、新海誠監督による『秒速5センチメートル』。
「劇中に登場するこの台詞を初めて聞いた時は衝撃が走りました。これ“エモい”の先駆け的表現ですよね! 」(東さん)
一体どんな台詞なのか、気になる方は月刊旅色を読んでくださいね!
『秒速5センチメートル』
Blu-ray6,050円/DVD4,180円 発売中
発売元・販売元:コミックス・ウェーブ・フィルム
■映画 『時をかける少女』(2010年公開)
©映画『時をかける少女』製作委員会2010
映画3本めは、筒井康隆の小説『時をかける少女』4度目の映画化作品。
「ラストの圧巻の桜並木、ロケ地である福島県郡山市の開成山公園は、園内に約1300本の桜が咲き誇る名所」(東さん)
桜の美しさはもちろん、ヒロインを演じる仲里依紗さんのフレッシュな魅力、ぜひその目に焼き付けてください。
Blu-ray5,280円/DVD完全生産限定盤6,380円/DVD通常盤4,180円 発売中
発売元:アニプレックス、販売元: ソニー・ミュージックディストリビューション
「春」をテーマに映画を選んでくれたのは映画ソムリエ・東紗友美さん
映画ソムリエとして、テレビ・ラジオ番組での映画解説や、映画コラムの執筆、映画イベントのMCなど幅広く活躍中の東さん。月刊旅色の「あの人の旅カルチャー」では、毎月テーマにぴったりあった映画をセレクトしてくれています。東紗友美さんならではの視点での映画セレクトは毎月必見。
■本 『島はぼくらと』
間室道子さんが選んだ「春」がテーマの本1冊めは、辻村深月さんの『島はぼくらと』。
「春は卒業の季節。物語の舞台は瀬戸内海で、来年には島を離れ、就職や大学生活をする高校生四人が主人公です」(間室さん)
装画を手掛けたのは『海獣の子供』などで知られる五十嵐大介氏。本屋さんで並んでいると、思わず手に取ってみたくなります。
『島はぼくらと』
辻村深月/著
770円/講談社文庫
■本 『うどん手帖(死ぬまでに一度は食べたい!!全国の名店50+α)』
2冊めは、移動や引っ越しなどが多く、体調を崩しやすい春におすすめの「うどん」本。
「旅をするならお腹にやさしい『うどんの食べ歩き』などいかがでしょう?」(間室さん)
読者の体調管理まで気にかけてくれるなんて、間室さんならではのセレクトです。
『うどん手帖(死ぬまでに一度は食べたい!!全国の名店50+α)』
井上こん/著
1,121円/standards
■本 『SAKURA The Japanese Soul Flower』
3冊めは、眺めているだけで桜の美しさに心が癒される『SAKURA The Japanese Soul Flower』。
「撮影は京都を中心に40年以上にわたり、桜を追い続けてきた水野克比古さんと秀比古さん」(間室さん)
何の心配もなく桜を楽しめるその日まで、静かに本を眺めて過ごしたいですね。
『SAKURA The Japanese Soul Flower』
水野克比古、水野秀比古/著
3,080円/IBCパブリッシング
「春」をテーマに本を選んでくれたのは間室道子さん
雑誌「婦人画報」の連載をはじめ、多数のメディアでおすすめの本を紹介するカリスマ書店員。すぐさま書店へ走りたくなる、的確かつ読書欲を刺激するコメントは、連載中の「月刊旅色」で読めます。
おわりに
今年、満開の桜を見逃してしまった方も、来年も桜は咲きます。東さんと間室さんが選んだ映画や本でをチェックして、ぜひお花見気分を味わってください。目利きのお2人のコメントの全文は、「月刊旅色」で読めるので、ぜひチェックしてくださいね。