
飛行機に搭乗したときの楽しみといえば、機内で提供されるドリンク。フィンランドを拠点にするフィンエアーの名物ドリンクといえば「ブルーベリージュース」なのだが、今まで機内やラウンジなどでしか飲めなかったオリジナルドリンクが、フィンランドで市販されているという。その噂を確かめるべく、筆者は北欧に飛んだ。
ブルーベリージュース…とは?

筆者は、たびたび北欧に渡航している。北海道に似た気候で、各国の魚介や肉などを用いた上質な食事に触れたり、豊かな生活を垣間見たりするのが、北欧旅行の楽しみだ。その際に、よく利用するのが「フィンエアー(フィンランド航空)」だ。
LCCを除くヨーロッパの航空会社は、欧州内では日本の国内線のように、ドリンクのみの提供が多い。フィンエアーも例外ではない。ただ、フィンエアーでは、短距離路線でも基本的にフィンエアーオリジナルのブルーベリージュースを提供しているのが特徴。ブルーベリージュースの提供は2014年からスタートし、今年で11年目になる。

このブルーベリージュース、一度飲むと病みつきになる味わいなのである。ブルーベリージュースは日本においてはあまり一般的ではないので、味の形容が難しいのだが、アップルジュースのようなさわやかな味わいとともに、グレープジュースのような酸味が少々あり、全体的には、フルーティーで飲みやすい味に仕上がっている。
北欧においてブルーベリーは一般的な果物で、各メーカが製造し市販されているブルーベリージュースをスーパーマーケットなどで目にすることができる。だが、フィンエアーのブルーベリージュースはフィンエアー限定。いままでフィンエアーのブルーベリージュースは市販されておらず、機内で飲むほかなかったのである。

しかし、コロナ禍で往来が規制されると、日本において、ANAやJALが機内食などを販売するようになったのと同じように、フィンランドでも、フィンエアーが機内食やこのブルーベリージュースを販売するようになった。

販売店舗は当初はヘルシンキ市内のスーパーマーケットチェーン「K Stores」のみであったが、現在はヘルシンキ以外の都市でも販売されるようになったという。筆者はヘルシンキ市内のスーパーでの販売状況をチェックしたが、他メーカーのブルーベリージュースと同じ棚に、フィンエアーのマークとともに販売していることを確認できた。

ただ、あくまでフィンエアーはフィンランドにこだわる姿勢のようで、フィンランド以外での販売をする予定はないという。もちろん、日本でもフィンエアーのブルーベリージュースを入手できない。正真正銘、フィンランドでしか買えないお土産というわけだ。
このブルーベリージュース、フィンエアーに乗るとほぼ必ず飲む、独特な味であるから、一度フィンエアーに乗ってこのドリンクを飲むと、忘れられない味であるといっても過言ではないだろう。是非フィンランドの新名物として、お土産にいかがだろうか。