日本への進出を計画していた、中国・深センに本社を置くオンラインカジノプロバイダーの500ドットコムは、
監査法人のフリードマンが、9月23日付けで監査役を辞任したと発表した。マローンベイリーが9月27日付けで監査役に就任している。
フリードマンは、日本でのカジノを含む統合型リゾート(IR)の進出に絡む、日本法人の元副社長と元顧問の計3人による贈賄に関し、500ドットコムの経営陣と内部統制の有効性に関する意見が一致せず、辞任を選択したとしている。
500ドットコムは特別調査委員会を設置し、3人の贈賄や関連する行為を調査するため、金杜法律事務所を法務アドバイザーに起用し、元取締役や元顧問への接触と調査を試みている。
金杜法律事務所は調査の大部分を完了し、特別調査委員会に外国公務員への賄賂を禁止するアメリカの連邦海外腐敗行為防止法に違反しているとは認められなかったとの予備的なレビューを提出し、コンプライアンスや内部統制を見直すよう指摘した。フリードマンは、2017年と2018年に違法な目的であるとされる支払いが発生していたことを認識していなかった。
500ドットコムの日本進出に絡む贈賄事件では、秋元司衆院議員と元政策秘書、500ドットコムの元副社長と元顧問3人、加森観光の前会長が逮捕・起訴された。その後、証人等買収で秋元議員の知人4人が逮捕・起訴されている。