最近、ホテルの客室でよくみられる、ベッドの足元部分にかけられている「ベッドスロー」。
ベッドスローとは、元々「フットスロー」ともいわれ、靴中心で生活である海外で、靴を履いたままでベッドに横たわる時、ベッドスローに靴が乗せられることによって、ベッドカバーなどの汚れを防ぐという意味がありました。
日本のホテルで最近みられる「ベッドスロー」は、客室インテリアのアクセントとしての効果も高いのです。特に、掛布団を清潔な白いボックスシーツでカバーリングする「デュベスタイル」というベッドメイキングスタイルで、スローやクッションと共に併用されているパターンが多くみられます。
真っ白なシーツの上に色のあるベッドスローを掛け、同系色などのクッションを枕元に置くことでベッドにアクセントが生まれます。そのようなインテリアとしての効果の他にも、「ベッドメイキングが終わりました」というホテルからゲストへのメッセージにもなっています。
ちなみに高級ホテルになるとベッドスローの採用率が低いというケースもあります。ベッドメイキングは終わっているということは当然ではないか、ということでしょうか。
残念ながら、ホテルによってはベッドスロー自体が古くなり、汚れや毛玉だらけなどというケースもあります。
ところでこのベッドスローやクッション、インテリアとしてはいいのですが、実際ベッドで寝るときには邪魔になります。いらなくなったベッドスローやクッションはどこへ置かれるのでしょうか。筆者がホテル利用者への聞き取り調査したところによると、畳んでクローゼットやデスクの上に置いておくという人は少数派で、多くの方は床に放っておくといいます。
さて、そのような取り扱いをされたスローやクッションは清潔なのか?という問題があります。これはホテルへの調査を待たなければなりませんが、スローやクッションカバーの洗濯頻度が気になるところです。
インテリアのアクセントとしては秀逸なスローやクッション。折角清潔なデュベスタイルを導入しても、アクセントが清潔ではないとすれば残念なことです。