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「町が吹き飛ぶ」日産株主総会、怒号で荒れ模様 工場閉鎖の説明なく


日産自動車の株主総会が開催され、神奈川県内の工場閉鎖を巡る方針が明確にされないまま、多くの株主から不満の声が上がった。報道では2027年度までに国内外で7工場の閉鎖計画が示されており、県内の工場も対象とされるが、エスピノーサ社長は具体的な決定を示さなかった。多くの株主が工場閉鎖への懸念を訴え、現経営陣の説明責任と元社長の経営責任を追及した。提案された取締役の選任などは可決されたが、報酬の見直しなど株主提案は否決され、参加者から不満の声が相次いだ。

 経営再建中の日産自動車(横浜市西区)で24日に開かれた定時株主総会は、会場で怒号が飛び交う荒れ模様となった。神奈川県内2工場の閉鎖を検討しているとする報道について、経営陣が方針を明らかにする場面はなく、地元の株主からは「見通しを早く示すべきだ」と不満の声も上がった。

 日産は2027年度までに2万人の人員削減に加え、国内外の7工場を閉鎖する計画を示している。県内では追浜(神奈川県横須賀市)と湘南(平塚市)の両工場が対象に含まれるとされる。しかしイバン・エスピノーサ社長は、午前10時に始まった株主総会の冒頭、工場閉鎖について「現時点で決まったことはなく、決まり次第すぐに伝える」と話すにとどめた。

 「追浜の町が吹き飛ぶ」。約3時間に及んだ総会では、男性株主が動議を繰り返し、工場閉鎖への懸念を口にする場面もあった。会社側が提案した取締役の選任など2議案が可決された一方、株主側が提案した取締役報酬の見直しなどの5議案はいずれも否決に。株主からは「恥ずかしくないのか」「茶番だ」などと声が飛んだ。

 内田誠前社長の経営責任を追及し、答弁を求める場面も複数回あった。内田前社長が答えることはなく、これに対しても会場から怒声が上がった。

 横浜市の男性株主(59)は総会終了後、取材に「追浜工場が閉鎖すれば一つの町がなくなる。従業員やその家族の生活も考えると、経営陣は責任ある、心ある言葉を言うべきだった。社員もかわいそうだ」と憤った。

 10年以上前から株主という東京都の男性(75)は「株主と対話しようとする姿勢が見られない。責任を取るような体質になっていないのが日産の本質的な問題だ」と語った。【矢野大輝】

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