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ズバリ! 低速ノロノロも100km/hの高速巡行も扱いやすい|新型PCX160試乗


PCX(125cc)より3.3ps最高出力の高い15.8psとなる新設計のeSP+エンジンを搭載したPCX160。キーを車体に近づけるだけでイグニションのON/OFF、ハンドルロックの施錠/解錠、シートとフューエルリッドの解錠操作が可能なHonda SMART Keyシステムを搭載し、環境にも優しいアイドリングストップ機能や、フロントブレーキのアンチロック・ブレーキ・システムなど安全性も利便性も高い次元に仕上げられている。




REPORT●千輪 毅(CHIWA Tsuyoshi)


PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

ホンダ・PCX160.....40万7000円

スクーターの定番だったフラットなステップではなく、バイクらしい跨るスタイルのPCX。車体の隅々まで上質な高級感を感じさせるエクステリアデザインは、先代からブラッシュアップされつつも一目でPCXだとわかる魅力的な造形だ。

 セルモーターではない、電子制御式ACGスターターはマイルドでスムースなエンジン始動が好印象。アイドリングストップしたのちの再始動も同様で、アクセル操作に対してタイムラグなく始動~発進できるので、後続車に気を遣うこともまったくない。


 ちなみにバッテリーの電圧が低下した場合は、自動的にアイドリングストップは解除されるので、バッテリーあがりの心配も軽減されている。

 全開加速時の加速感は、一昔まえの250ccスクーターかそれ以上に感じるほどで、PCX(125cc)と同じ132kgという軽量な車体がもたらすメリットのひとつ。停止状態からの全開時には、フロントタイヤの接地感が薄れるほどパワフルな加速だ。




 低中速域でパーシャルを駆使して渋滞路を走る場面でも扱いやすく、まさに意のままに操れる仕上がりが疲れ知らず。交通量の多い通勤通学路でも活躍するだろう。




 高速道路でのテストでは、100km/h付近まではパワフルな加速感が続き、上体を伏せることなく110km/hまで加速していく。さすがにショートスクリーンなので風圧はライダーがもろに受けてしまうので、長距離を頻繁に走るなら、ロングスクリーンへの変更も有効だろう。

 タイヤはIRC製SCT、フロント110/70-14、リヤ130/70-13。このワイドサイズ化されたタイヤと、リヤのクッションストロークが95mmとなったこともあり、抜群の安定感を持っている。この安定感は思わずハンドルから手を放したくなるほど。実際に手を放せても意味はないのだが、それほど安定しているから、余計な緊張感がなく、安心してライディングできる。




 軽量化と剛性の両立目指したをという新設計フレームにより、低速コーナーはもちろん、このクラスのスクーターではフワフワと不安定になりがちな高速コーナーの安定感も絶品。これは高速道路でも同様で、コーナリング時にギャップに遭遇しても振られたりすることなく、不安を感じるシーンも皆無だった。ただし、どういうワケか、直進中の高速域で大きなギャップを拾うと、突き上げ感を感じることがあった。




 ところで、フロントのABS(アンチロック・ブレーキ・システム)の優秀さには驚いてしまった。当初のABSは、ベテランライダーなら付いていないほうが制動距離が短いほどのチープな完成度だったが、今のホンダのABSは、作動したことを感じさせないほど優秀だ。雨天時のマンホールや、万一のシーンで、ライダーを大きくサポートしてくれること間違いなしだ。

 シート高764mmの足つき性はあまり良くなく、身長170cmの私は踵までは着かない。これはシート上部の幅が広いことによると思われるが、広い座面は長距離でのお尻への負担が軽減するので、一長一短かもしれない。ただし、シート自体はわりと硬めの仕上がりで、サスペンションからの情報を得やすい一方、長距離ではお尻が痛くなるのでは? と感じてしまった。




 バーエンド間は約740mm。ミラー間は約860mmと、諸元表の全幅より120mmも広いので、狭い場面で機敏な走りをしたいなら、バックミラーを小型なものに変更するのもいいかもしれない。

ディテール解説

フロントブレーキにはABS(アンチロック・ブレーキ・システム)が装備されており、滑りやすい路面やとっさの急ブレーキ時にフロントタイヤのスリップを防止してくれる。
リヤには大型のφ220mmディスクブレーキが装備される。アルミホイールは5本のY字デザインとされ、高級感も感じさせてくれる。
中央に反転液晶デジタルメーターが配され、多くの情報を的確に伝えるために、各種インジケーターがバランスよく配置されている。
アイドリングストップは、ハンドル右側のスイッチによって任意にONとOFFが選択可。また、バッテリーの電圧が低下すると自動的にOFFとなる。
ハンドル左下には、リッド付きの小物入れが装備される。500mℓのボトルが入るほか、USB Type-Cソケットも装備されるのでスマホの充電も可。
フレームボディの見直しにより、30ℓの容量を確保したシート下のラゲッジスペース。シート開閉途中のストッパー機能も使いやすい。

PCX160 主要諸元

車名・型式 ホンダ・2BK-KF47


全長(mm) 1,935


全幅(mm) 740


全高(mm) 1,105


軸距(mm) 1,315


最低地上高(mm) 135


シート高(mm) 764


車両重量(kg) 132


乗車定員(人) 2


燃料消費率


国土交通省届出値:定地燃費値(km/L)53.5(60)〈2名乗車時〉


WMTCモード値(クラス)45.2(km/h)(クラス 2-1)〈1名乗車時〉


最小回転半径(m) 1.9


エンジン型式・種類 KF47E・水冷4ストロークOHC単気筒


総排気量(cm³) 156


内径×行程(mm) 60.0×55.5


圧縮比 12.0


最高出力(kW[PS]/rpm) 12[15.8]/8,500


最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 15[1.5]/6,500


始動方式  セルフ式


燃料供給装置形式 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉


点火装置形式  フルトランジスタ式バッテリー点火


燃料タンク容量(L) 8.1


変速機形式 無段変速式(Vマチック)


タイヤ 前 110/70-14M/C 50P


後 130/70-13M/C 63P


ブレーキ形式 前 油圧式ディスク


後 油圧式ディスク


懸架方式 前 テレスコピック式


後 ユニットスイング式


フレーム形式  アンダーボーン
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