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【2020年の推しカー|スズキ・ハスラー】軽自動車とは思えない走りの実力!「日本の誇り」と称えたい(萩原文博)


毎年、数多くのニューモデルに試乗・取材する萩原文博さんが選んだ「2020年の推しカー」は、トヨタ・GRヤリス、BMW 4シリーズ、スズキ・ハスラーの3台。第1位のハスラーは、200万円以下から買えるモデルとしてはダントツの走行性能で、「日本の誇り」と萩原さんは称賛する。




TEXT●萩原文博(HAGIWARA Fumihiro)

編集部から送付されてきた2019年12月~2020年11月の1年間に発表・発売されたニューモデルのリストには、70台以上の車種名がピックアップされていました。そのうち、47台のクルマに実際試乗することができました。その中から「2020年『私の推しカー』ベスト3」を紹介します。

1月に発表して6月末まで先行予約を受け付け、9月にようやく発売が開始されたトヨタ・GRヤリス。1.5L直3NA&CVT&FFの廉価グレードも用意されているが、やはり主役は1.6L直3ターボ&6MT&スポーツ4WDだ。「モータースポーツ用の車両を市販化する」という逆転の発想で開発されたというが、他メーカーではできない、今のトヨタだから発売できたモデルと言える。

まず第3位ですが、トヨタ・GRヤリスです。つい先日試乗できたばかりですが、正直試乗する前は1.6Lターボのコンパクトカーに400万円は出せないよ、と思っていましたが、実際試乗するとその考えは間違いだったとすぐに反省しました。




試乗したグレードは新車価格396万円のRZでしたが、まさにWRCを勝つために作られたラリーカーのホモロゲーションモデルで公道を走れるレーシングカーと言えます。アップダウンの激しいワインディングを走行したのですが、ハンドル操作に対して瞬時に反応し、グイグイとコーナーを曲がれます。FFベースの4WDにも関わらず、アクセルを踏めば踏むほどクルマの旋回性能が高まっていくのには驚かされました。




また、路面に波形のアンジュレーションがあったのですが、サスペンションがしっかりとストロークして追従します。やはり様々な路面で戦うWRカー(のベース車)らしく、路面をとらえる足周りは半端ではありませんでした。




走り終わると、GRヤリスの価格は決して高くないなと納得できました。

かつては3シリーズの2ドアは「3シリーズ・クーペ」として発売されていたが、先代から4シリーズに改称され、2ドアクーペのほかカブリオレ、4ドアクーペがラインナップ。2代目の4シリーズはクーペがいち早く登場したが、巨大化したキドニーグリルでファンを驚かせた。

そして第2位はBMW 4シリーズです。まだフラッグシップモデルのM440i xDriveしか乗っていませんが、これがまた痛快な走りを楽しませてくれました。




写真で見たフロントのキドニーグリルは大きいなと感じましたが、実車ではブラックアウトしていることもあり、それほど目立ちませんでした。何よりBMWはクーペのデザインが上手い! 全長4775mm、全幅1850mmもあるにも関わらず、コンパクトに見えて、しかも絶品のスタイルです。



最高出力387ps、最大トルク500Nmを発生する3L直6ターボエンジンを搭載し、駆動方式はxDriveと呼ばれる4WDを採用。FRベースの4WDとはいえ、コーナリング中にアクセルを踏んでいくとリアが粘りつつ、フロントがグイグイ入って行くという異次元のコーナリングが味わえます。




以前の4WD車は前後同じタイヤサイズでしたが、このM440i xDriveはフロント225/40R19、リア255/35R19というFR車のように前後異なるサイズのタイヤを装着しているのです。とにかくリアのスタビリティが高く、誰でも気持ち良く走ることができるクルマということで第2位としました。

2014年に登場した初代スズキ・ハスラーは軽SUVとしてスマッシュヒット。新型はアウトドア人気の高まりに合わせて、よりタフなイメージをまとう。新プラットフォーム「ハーテクト」の採用により、走行性能も格段に向上している。

そして第1位はスズキハスラーです。2020年1月に公道試乗会で試乗したときに感じたこれまでの軽自動車とは一線を画したクオリティの高さ。その時受けた衝撃は1年経っても変わることがなく、2020年イチ推しのクルマとしました。




他車が電動パーキングを採用しているにもかかわらず、いまだに足踏み式ブレーキというのはマイナス材料ですが、構造用接着材を使用したボディは背の高いボディながらふらつきも少なく、静粛性の高さも特徴です。またターボ車にはアダプティブクルーズコントロールも装着されており、運転支援機能も充実。現在のところ自分にとって軽自動車のベストバイと思っています。




車両本体価格が200万円以下で走行性能の実力の高さはある意味日本車の誇りだと思うほど。まもなくキングオブ軽自動車のホンダN-BOXがマイナーチェンジを行いますが、どれくらい進化するのか注目しています。

2020年は10年落ちのノートパソコンを8年落ちの中古に変えたりしましたが、仕事で使用するレンズを新調しました。以前使っていたレンズが重くなってきたので、F値を一段落とした24-105 F4LIIに買い替えました。さすが新しいレンズは描写力が違いますね。

『2020年の推しカー』は毎日更新です!




いよいよ2020年もラストスパート! ということで、今年(2019年12月〜2020年11月)に発表・発売されたクルマの中から、「他人はどうか分からないが、個人的に大好きだ!」という"推しカー”を3台、自動車評論家・業界関係者に選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに!
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