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9月16日、フェラーリはV8FRオープンモデルのポルトフィーノに進化版となる「ポルトフィーノM」を設定したと発表した。
620psに強化されたV8ターボ、8速化されたDCT、そして「Race」モードを含む5モードのマネッティーノを採用
車名に添えられる「M」は、Modificata(モディファイ)を意味し、フェラーリではパフォーマンスを押し上げる進化を遂げたモデルに用いられてきた名称だ。「M」への進化を端的に示しているのが、600psから620psへとアップした3.9ℓV型8気筒ターボエンジンや、7速から8速となったDCT、そして走行モード「マネッティーノ」が、「Race(レース)」を含む5モード化された点が挙げられる。
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8速化されたDCTは、オイルバス式デュアルクラッチ構造が採用されたことでモジュールは約20%小型化され、トルクデリバリーは35%向上している。620psに高められた最高出力と相まって、ポルトフィーノMの0-100km/h加速は3.45秒(従来型ポルトフィーノは3.5秒)をマークする。
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フェラーリGTスパイダーモデルとしては初採用となる5モード化されたマネッティーノの目的は、従来のポルトフィーノですでに誇っていた並外れたハンドリング性能やトラクション性能を、「Race」モードの新設定によって、さらに強化することにある。「Race」モードでは、ドライビングプレジャーを最大限に高める設定になっていると同社は説明している。ちなみにそのほかの4モードは「Wet(ウエット)」「Comfort(コンフォート)」「Sport(スポーツ)」そして「ESC-off」 だ。
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Mへの進化はエクステリアデザインでも表現されており、フロントマスクはさらにスポーティでアグレッシブなテイストのバンパーを採用している。
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装備面では、新たにADAS(先進運転支援システム)のほか、ベンチレーターおよびヒーター機能を備えたシートをオプションで設定している。