ルノーの新変更にともない、アルピーヌの存在感がさらに強まっている。先日、2021年からのF1参戦をルノーからアルピーヌに変更すると宣言した矢先であるが、さらにWEC/ル・マンのエンデュランスの世界ではこれまでLMP2参戦から、2021年シーズンはLMP1での参戦を発表した。
レースと切り離せないアルピーヌの魂
アルピーヌからの度重なる大きな宣言は、モータースポーツに消極的になるのではないか、との予測を大きく払拭するものとなった。また同時に、よりアクティブにそして明確さを持って進むルノーグループの明確なメッセージともなった。
アルピーヌは1963年から78年にル・マンに11回参戦。その後2013年よりヨーロピアン・ル・マンシリーズに参戦し、初戦にしてドライバーズ&チームタイトルを獲得。2015年にはWECに参戦し、ル・マン24時間耐久レースで2つのワールドタイトルと3つのLMP2クラスで優勝を果たした。
段階を踏んで計画されたアルピーヌ・プロジェクト
並行してアルピーヌ・ブランドは、2013年にコンセプトカーA110-50を発表。2016年にはA110のプロトタイプともいえるアルピーヌ・ビションを発表。そして2017年にA110の量産モデルを発表している。
アルピーヌの復活には、2012年アルピーヌカー・プロジェクトが立ち上げられてからの、長い年月とモータースポーツとの両翼を有するプロジェクトが着実に進んでいたことが理解できる。それだけに、ルノーにとっても極めて重要なプロジェクトとなっている。
なお、これまで参戦していたカテゴリーのマシンLMP2は今シーズンで終了し、2021年はLMP1に集中する構えだ。LMP1マシンは引き続きシグナテックとのパートナーシップによって開発され、11月から年内にファーストチェックを完了。2012年始より様々な改善が行なわれ、3月の開幕を迎える体制であるという。