7月14日、BMWは新型ピュアEVの「iX3」を世界初公開した。輸出向けとしても製造される中国生産のBMW車としてはこのiX3が初となり、市場へは2020年後半の中国を皮切りに順次導入される見通しだ。
80kWhのバッテリー搭載により最大航続距離は460kmを実現
iX3はピュアEVパワートレインを搭載した「BMW X3」シリーズの新しいバリエーション。これによりX3はガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッドと合わせて4タイプのパワーユニットから選べるようになった。
第五世代のBMW eDriveテクノロジーが採用されたパワーユニットは、286ps/400Nmを発するモーターと、400V/80kWhのバッテリーを搭載。6.8秒の0-100km/h加速と180km/h(リミッター作動)の最高速をマークする一方で、最大航続距離はWLTPテストサイクルで460km、NEDCテストサイクルでは520kmをマークする。
EVパワートレインを搭載するものの、キャビンは5人が快適にくつろげる空間を確保。荷室容量は510ℓが確保され、後席シートバックのアレンジで最大1560ℓに広げることが可能だ(エンジンを搭載するX3は550〜1600ℓ)。
内外装はX3ファミリーの一員であるスタイリングを採用していながらも、フロントマスクのキドニーグリルが専用デザインとなるほか、外観ではサイドスカートやリヤディフューザーに、内装ではステアリングホイールのセンターパッドやシフトセレクターなどにブルーのアクセントが施され、ピュアEV仕様であることを主張している。高い空力性能に寄与している19インチのBMWエアロダイナミックホイールも、iX3を個性的なルックスにする重要な要素といえる。