3月6日、日産自動車は、一般財団法人・大阪国際児童文学振興財団が主催し、同社が社会貢献活動の一環として協賛している「第36回 日産 童話と絵本のグランプリ」の童話と絵本各部門の入賞作品38編を発表した。
大賞作品は2020年12月に出版される予定
2019年7月から10月まで、アマチュア作家を対象に創作童話と絵本を募集した「第36回 日産 童話と絵本のグランプリ」では、童話2044編、絵本358編、合わせて2402編の応募作品のなかから、童話の部大賞は、岐阜県岐阜市在住の山本 泉さんの作品『なすびはなに色?』が、絵本の部大賞は、東京都北区在住の いわさき さとこさんの作品『くつやさんとおばけ』が受賞した。
日産では、今回大賞および優秀賞を受賞した作品計8編と入賞者を紹介した「第36回 日産 童話と絵本のグランプリ 童話・絵本入賞作品集」を制作し、日産グローバル本社ギャラリー(横浜市)などで無償配布する。また、大賞受賞作品は2020年12月にBL出版株式会社より出版される予定だ。
童話の部大賞の『なすびはなに色?』は、しゃっくりが止まらなくなってしまった「ぼく」を、転校生「岸田さん」が助けてくれるところから始まる物語。「ぼく」と「岸田さん」の絶妙な距離感を短い会話のつながりでうまく表現しており、身近にある色を巧みに登場させることで、色彩豊かな独特の世界観を作り出している。
絵本の部大賞の『くつやさんとおばけ』(写真)は、「はきものよこちょう」にあるくつ屋に、おばけたちが次から次へと現れては、悩みを解決してもらうというお話。昔話でお馴染みのおばけたちが、大胆かつユーモラスに表現されており、子どもも大人も楽しめる作品に仕上がっている。
そのほか、童話の部では優秀賞3編と佳作20編が、絵本の部では優秀賞3編と佳作10編が選出された。入賞作品および作家は以下のとおり。
「日産 童話と絵本のグランプリ」は、1984年に大阪府立国際児童文学館の開館を記念して創設された創作童話と絵本のコンテスト。一般財団法人・大阪国際児童文学振興財団が主催し、子どもの想像力と創造性を育むこと、優れた作品や作家を世に送り出すことを目的とし、日産自動車はその趣旨に賛同し、初回より協賛している。「童話部門」と「絵本部門」があり、両部門合わせて毎回およそ3000編の作品が寄せられる。
各部門で大賞を受賞した作品を毎年出版し、才能あるアマチュア作家にプロとして活躍する機会を提供している。36年間の累計応募作品数は11万9千点以上におよび、これまで出版した作品数は65点にのぼる。
また、出版した作品を全国の約3,500の公立図書館や、同社の事業所周辺の幼稚園・保育園約800園に寄贈するとともに、海外事業拠点周辺の日本人学校・日本語補習校にも贈呈。これまでに国内外で寄贈した本は25万冊を超えた。