鉄スクーターの代表車種であるラビット。前回ラビットとはどのようなバイクなのかを、メーカーである富士産業から富士重工業、そしてSUBARUに変遷する過程も交えて紹介した。では今、50年以上も前に生産されたラビットを手に入れると、どのような事態が待ち受けているのだろう。ここでは筆者の実体験を元にご紹介しよう。
前回の記事をご覧になって、「ラビットに乗ってみたいな」と思ってもらえたら幸いだ。同士が増えることは喜ばしいこと。そう、前回紹介した写真の最終型は筆者自ら乗っているラビットなのだ。
ただ、手に入れてから乗り出すまで、2年もの時間がかかってしまった。なんでそうなったのかと言うと、上の写真をご覧になって想像できるかと思う。そう、汚いのだ。そして長年、納屋の軒先で眠っていた堂々たる不動車。ナンバーを取る前に動くようにしなければならないし、どうせ乗るなら一度キレイにしてから乗りたいと思うのは人情。
ラビットのボディは鉄でできていて、ビスを緩めれば各パネルごとに分解できる。だったら、動けるようにするのと同時に、積年の汚れを落としてやろうじゃないか、そう考えたのだ。でも、ここからが地獄の始まりだった。