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デンソーウェーブ:車両用センサー技術を基にした新型2Dレーザー式踏切障害物検知装置「ZONE D-RX」を開発


デンソーウェーブは、自動車用衝突防止センサー技術をベースにした新型踏切障害物検知装置「ZONE D-RX」を開発した。この装置は11月27日から千葉県幕張市で開催される「第6回鉄道技術展」で初出展、2020年夏に発売する。

 この装置は新開発の特許取得技術であるポール検知技術を採用したことにより、光の反射率が低い黒色車両や鏡面仕上げの物体をより確実に検知できるようになった。また、鉄道総合技術研究所の安全性評価を受審しており、従来機と比較して検知機能と安全性を向上させた。




 内閣府が発表した交通安全白書によると、踏切事故が長期的には減少傾向にあるものの、平成30年の踏切事故件数は前年比4.2%増加している。このような事態を受け、国土交通省では立体交差や構造改良などの踏切道の整備・改良を進め、令和2年までに踏切事故件数を平成27年と比較して約1割削減することを目指している。


 こうした中、デンソーウェーブでは親会社であるデンソーが開発した自動車用センサー技術を基に、2013年からセキュリティー用途のレーザーセンサーを開発・販売してきた。2017年からは近畿日本鉄道株式会社と共同で踏切障害物検知装置向けの共同開発を始め、研究と実証を進めてきた。




 従来より、レーザーセンサーはレーザー光を照射し、反射光を測定して物体の有無を判断していた。このため、光の吸収率が高い黒色の物体や、表面が鏡面仕上げのような物体の場合はレーザー光の十分な反射光量が得られず、センサーで検知しづらいという課題があった。


 これらの課題に対し、新製品の「ZONE D-RX」は、検知対象エリアの中に高反射素材製のポールを設置して常時検知することで、黒色の車両等の反射光量を得られない物体が検知エリア内に侵入した時は、このポールが検知できなくなるため、エリア内の侵入物が存在すると判断する。この特許取得技術により、従来機と比較してより確実に検知できるようになった。

製品名:ZONE D-RX


質量:センサ約5800g、バイザー約800g、取付金具約1000g


サイズ:320mm×335mm×300mm (幅×奥行×高さ)


価格:オープン価格


特長:特許取得技術の「ポール検知機能」により、これまで検知が難しかった黒色車両などをより確実に検知できるようになった。またCPUを二重化し、万が一の不調時にはもう一方のCPUが不調を検知するフェールセーフ性を持つ、現場での実運用を考慮した設計とした。
踏切内でのポール検知機能

 検知エリア内に高認識素材のポールを設置し、その反射光を常時計測。エリア内に黒色車両などの低反射物体が進入した場合、その進入物により常時検知していたポールからの反射光がさえぎられるため、通常検知していたポールを検知できなくなり、 侵入物の存在を判断する。検知用ポールは既存の障害物検知装置を使用することも可能。




 また、CPUを二重化して相互に監視することで、万が一CPUの一方に不調が発生した際でも、もう一方のCPUでエラーを認識できるフェールセーフ性も向上している。これにより鉄道総研の安全性評価も受審しており、踏切における安心・安全対策に貢献する。




 今後は鉄道向け信号メーカーとも協力し、鉄道事業者各社へ提案し、活用・導入の場を広げていく予定。

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