イタリア・ミラノで開催されているEICMA 2019(11月7日~10日)。現地ショー会場から話題の情報をレポート。ホンダブースの目玉はCBR1000RR-R FIREBLADE/CBR1000RR-R FIREBLADE SPだ。
REPORT●ケニー佐川(SAGAWA Kentaro)
218ps! MotoGPマシン遺伝子注入で最強を狙う
ホンダのスーパースポーツの最高峰がフルモデルチェンジで大幅進化。ついにRが3つになったCBR1000RR-R FIREBLADE/CBR1000RR-R FIREBLADE SPは、このEICMAのショー会場でも群を抜いた注目度である。
MotoGPマシン「RC213V」の最先端テクにロジーを盛り込み、サーキット走行でのポテンシャルをさらに高めているのが特徴だ。新設計の水冷直列4気筒エンジンはチタンコンロッドやアルミ鍛造ピストン等の採用により軽量化と高回転化を図ることで最高出力218ps(160kW)/14,500rpmとクラス最強レベルを実現。
これに合わせてメインフレームも強化され剛性と軽量化を両立。MotoGPマシンでも採用されたダクト内ウイングを取り入れるなど空力特性も進化している。足まわりもフロントブレーキに対向4ポッドラジアルマウントタイプとし、新設計のリアホイールにより軽量化。
SP仕様はフロントキャリパーにブレンボ製を採用、オーリンズ製の電子制御式フロント&リアサスペンションが組み込まれさらに高次元の走りに対応している。現行モデルのCB1000RRが従来型のマイナーチェンジに近かったことを考えると、今回はMotoGP色を前面に打ち出すなど「サーキット最強宣言」ともいえる内容。ついにホンダが本気で狙ってきた。