カーグッズライターの浜先秀彰が東京モーターショーで気になった話題をレポート。グッドイヤーは冗談のように見えるものの、地球環境を大真面目に考えた究極のエコタイヤを世界初披露。
REPORT●浜先秀彰(HAMASAKI Hideaki) PHOTO●澤田和久(SAWADA Kazuhisa)
自動車メーカーのみならず、タイヤメーカーも地球環境保護の観点から製品開発を積極的に進めている。グッドイヤーのコンセプトタイヤ「オキシジェン」は、その究極の形かもしれない。
まずは上の写真を見てほしいが、この黄緑色のモノは「苔」。そう、湿った場所で見かけるおなじみの植物だ。このタイヤはメッシュ状のトレッド部分を通じて路面の水滴や水分を吸収し、サイドウォール部分の苔を生育。これによって二酸化炭素を吸って酸素を放出する光合成を行う。
もし、すべてのタイヤをこのオキシジェンと置き換えると、約250万台の車両が走っているパリと同規模の都市では、年間約3000トンの酸素を生成し、年間4000トン以上の二酸化炭素を吸収できるという。
また、光合成で発生するエネルギーを取り込み、内蔵電子機器へ自家発電により電力供給を行ったり、光速通信によるコミュニケーションも行えるとのことだ。