BMWは6月25〜27日にミュンヘンで開催したBMWグループのイベント「♯NEXTGen」において、BMW Mモデルの未来像を示すコンセプトモデル「ビジョンMネクスト」を初披露した。
HVパワートレイン搭載で最高速300km/hをマークするスーパースポーツコンセプト
同社は将来の自動運転を視野に入れながらも、積極的にドライビングを楽しむドライバーに向けて、電動化技術やインテリジェントテクノロジーを取り入れた未来像として、ビジョンMネクストを創造した。
パワーユニットは直列4気筒ターボエンジンにモーターを組み合わせ、システム総合で600ps引き出す。駆動方式は後輪駆動と4WDの切り替えが可能で、3秒の0-100km/h加速タイムと300km/hの最高速をマークする。その一方で、最大100kmのEV航続距離を実現する。ボタン操作で余分な電力を駆動力に加える「ブースト+」モードも設定されている。
スタイリングは、PHEVスポーツモデルの「i8」やクラシックモデルの「BMWターボ」からインスピレーションを得たもので、くさび形のシルエットやガルウイングドア、シルバーとオレンジを組み合わせた独特のカラーリングなど、未来を見据えたデザイン要素の解釈を採用。シャープなラインの前後ライトを含めて未来感あふれるスタイルが特徴となっている。
フロントの21インチホイールはブレーキの冷却効率を追求したマルチスポークデザインを、22インチのリヤホイールは空力効率を最適化するフィンが組み合わされている。リヤウインドウのデザインや、テールライトのエッジ部分にBMWエンブレムをあしらう手法は、かつての「M1」をイメージしている。
インテリアはドライバーがドライビングに集中できるよう、過度の装飾を廃した控えめなデザインが特徴。各種情報をガラス面に表示するメータークラスターと独特な形状のステアリングホイールが近未来のクルマを感じさせる。
インテリジェントテクノロジーとしては、すでに市販化されているインテリジェント・パーソナル・アシスタントはもちろんのこと、登録したドライバーが近づくと自動的にドアのロックが解除される顔認識技術や、フロントガラス全体にAR(拡張現実)感を持たせたヘッドアップディスプレイを採用している。