レクサス初のミニバン、レクサスLM。上海モーターショーでワールドプレミアされ、中国市場に投入されると発表されたが、日本や北米への展開は未定だという。ともあれ、レクサスの新たなフラッグシップであるLMがいったいいくらになるか、考察してみた。
レクサス初の超高級ミニバン、レクサスLMは、このカテゴリーでひとり勝ちできるか?
レクサスLMは、「レクサスブランドのフラッグシップ」だと説明された。セダンのフラッグシップが「LS」、クーペが「LC」、SUVが「LX」、ヨットが「LY」、そしてミニバンが「LM」というわけだ。
レクサスLMのベースとなるのは、トヨタ・アルファード/ヴェルファイアである。中国市場でもアルファードが人気で(今回の上海モーターショーでヴェルファイアの中国市場投入も発表された)、その人気は日本と同じように、スター芸能人(とくに香港スター)やトップビジネスマン、政治家が乗っているのに憧れて、というのがあるようだ。もちろん、乗って見ると背の低いセダンよりも乗りやすく乗り心地もいい。室内の調度も豪華リビングのようにできるというわけで、中国で人気なのもわかる。
レクサスLMの価格は発表されていないが、まずはアルファード/ヴェルファイアの価格から考えてみよう。1人民元RMB=18円で換算してみる。
では、レクサス・ブランドのほかのフラッグシップモデルの価格を見てみよう。
と、その前に、レクサスLMのディテールを写真で見てみよう。
では、まずはLSから
非常に大雑把な計算をすると
LC:中国価格は関税抜きで考えると日本の価格の134%程度
LS:中国価格は関税抜きで考えると日本の価格の120%程度
LX:中国価格は関税抜きで考えると日本の価格の181%程度
アルファード:中国価格は関税抜きで考えると日本の価格の180%程度
となる。
強力なライバルがいるクーペ/セダンカテゴリーは価格を抑えめにし、ライバルがいない(あるいは確固たるポジションがある)SUVとミニバンは、強気の価格設定にしている、と見ることもできる。もちろん、装備の違い、市場の違い、販売台数など複雑な要因のもとに価格は決められるので、あくまでもひとつの参考数値と思ってほしい。
さて、レクサスLMの価格はいくらになるだろうか?
レクサスLMの価格を考える際に見るべきは、アルファード/ヴェルファイアのロイヤルラウンジというモデルである。モデリスタが手がけた、豪華なアルヴェルとさらに超豪華に仕立てたモデルである。
レクサスLMのベースモデル?! アルファード&ヴェルファイア「ロイヤルラウンジ」を知っているか?
このロイヤルラウンジの日本での価格が
1530万5760円~1577万9880円
である。
となると、180%をかけると
2755万円〜2840万円
さらに関税15%を乗せると
3168万円〜3266万円(176万RMB〜181万4000RMB程度)
という超高級高価ミニバンとなる。
モデリスタが手がけるカスタマイズカーではなく、正式なカタログモデルとなれば、生産台数も増える(コストは下がる?)だろうが、レクサス品質を担保するための施策も多数採用する(コストは上がる?)ことになるだろうから、1500万円よりさらに高価になると予想できる。
レクサスLMの日本国内価格(発売は決まっていないが)が1900万円だったとしたら、中国での価格は同じ計算式に当てはめると
3933万円(218万5000RMB)
とあるわけだ!
これを見て、「これはさすがにありえないな」と思った人も多いだろうが、最後にメルセデス・ベンツのGクラスの最高峰AMG G63の価格を紹介しておこう。
AMG G63:215万8800RMB(3885万8400円)
ちなみに、AMG G63の日本の価格は2076万円
レクサスLMの中国での価格が3900万円というのも、あながちない話ではないのである。