TMAXを筆頭とするスポーツスクーターのDNAを受け継ぐ、MAXシリーズの末弟がこのNMAXである。ちなみに兄弟モデルのNMAX155と車体は共通。搭載エンジンの排気量と駆動系の構成パーツが異なるくらいだ。
REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO⚫️山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
ヤマハ・NMAX・・・・・・351,000円
NMAXは前後13インチサイズのホイールを履き、車重は127kg。何よりも骨太なフォルムが大きな特徴である。ヤマハはこのクラスの125ccの2輪スクーターに4種のラインナップを持つが、他がアンダーボーンフレームなのに対して、NMAXは唯一バックボーンフレームを採用している。
バックボーンフレームゆえに、足の置き場がステップスルーのフラットなフロアを持つスクーターの標準形ではない。剛性の高く、ネジリに強いフレーム構造こそNMAXの特徴と言ってもいい。つまり一般的なモーターサイクルに近い、シッカリした車体剛性を追求して設計されたのである。
それこそがMAXシリーズの所以だ。スクーターにスポーツ性を求めるかどうかは、まさに人それぞれ、ユーザーの好み次第。端的に言うとNMAXはスカートで乗れるタイプではない。車体に跨がって乗るスタイルはモーターサイクルの感覚に近いのだ。
搭載エンジンは、BLUE CORE(ブル-コア)と呼ばれる最新テクノロジー満載の水冷単気筒エンジン。6000rpmを境に低速向けと高速向けカムが切り替わる可変バルブ機構(VVA)を採用。アルミ鍛造ピストンやアルミダイキャクトシリンダーを持ち、フリクションロスの低減や高効率燃焼を追求したものだ。
このエンジンは3輪のトリシティにも搭載されている。ちなみにトリシティの車重は164kg。それでも動力性能に不足は無い。NMAXはそれより37kgも軽いのだ、どうりでNMAXの元気一杯な走りも納得である。
バイク感覚の楽しい操縦性が魅力的!
◼️ディテール解説◼️
⚫️足つきチェック(ライダー身長170cm)
◼️主要諸元◼️
認定型式/原動機打刻型式:2BJ-SED6J/E31AE
全長/全幅/全高:1,955mm/740mm/1,115mm
シート高:765mm
軸間距離:1,350mm
最低地上高:135mm
車両重量:127kg
燃料消費率*1
・国土交通省届出値 定地燃費値*2:50.5km/L(60km/h)2名乗車時
・WMTCモード値 *3:43.6km/L(クラス1)1名乗車時
原動機種類:水冷・4ストローク・SOHC・4バルブ
気筒数配列:単気筒
総排気量:124㎤
内径×行程:52.0mm×58.7mm
圧縮比:11.2:1
最高出力:9.0kW(12PS)/7,500r/min
最大トルク:12N・m(1.2kgf・m)/7,250r/min
始動方式:セルフ式
潤滑方式:ウェットサンプ
エンジンオイル容量:1.00L
燃料タンク容量:6.6L(無鉛レギュラーガソリン指定)
吸気・燃料装置/燃料供給方式:フューエルインジェクション
点火方式:TCI(トランジスタ式)
バッテリー容量/型式:12V, 6.0Ah(10HR)/YTZ7V
1次減速比/2次減速比:1.000/10.208
クラッチ形式:乾式,遠心,シュー
変速装置/変速方式:Vベルト式無段変速/オートマチック
変速比:2.326〜0.731:無段変速
フレーム形式:バックボーン
キャスター/トレール:26°00′/92mm
タイヤサイズ(前/後):110/70-13M/C 48P(チューブレス)/130/70-13M/C 57P(チューブレス)
制動装置形式(前/後):油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ
懸架方式(前/後):テレスコピック/ユニットスイング
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ:LED/LED
乗車定員:2名