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ZF:人工知能およびサイバーセキュリティに関する技術センターを設立


ZFは現在、人工知能(AI)およびサイバーセキュリティ向けの技術センターをザールブリュッケンに設立している。この「ZF AI &サイバーセキュリティセンター」を拠点にAIに関する研究を拡大するとともに、AI関連業務の調整・管理を行う予定。

 ZFのウォルフ=ヘニング・シャイダーCEOは、ZFがドイツ人工知能研究センター(DFKI)の新株主およびヘルムホルツ情報セキュリティセンター(CISPA)の戦略的パートナーとして、今後、これらの研究機関と緊密に協力していくことを発表した。この契約は、2019年第2四半期に取りまとめられ、全株主の承認を経て正式に締結される予定。




 シャイダーCEOは、「AIとサイバーセキュリティの技術センター新設により、デジタル技術における重要なテクノロジーに関するZFの専門性が、全グループにわたり新たなレベルに引き上げられることになります。また当社は、この分野で非常に高い評価を得ている研究機関とも緊密に連携していきます」と説明している。さらにシャイダーCEOは、「ザールブリュッケンで優秀な人材を新たに約100名雇用し、高度なコネクテッド自動運転ソリューションの開発を進める予定です」と続けた。




 ザールブリュッケンに新規雇用予定の100名のうち、3分の2はAIを担当し、3分の1はサイバーセキュリティに注力する。ZFでは既に、ワールドワイドで300人を超える従業員がAI、インダストリー4.0およびサイバーセキュリティの分野でソリューション開発に携わっている。これらの業務は今後、「ZF AI &サイバーセキュリティセンター」で最新の研究開発データを基に強化され、ZFの全部門を世界規模でサポートする。ZFは、既存のアプリケーション、製品、サービスおよびプロセスの最適化と、新しいアプリケーション、製品、サービスおよびプロセスの開発を目的とした世界共通のAIプラットフォームの構築を目指している。

心強い新たなパートナー、DFKIおよびCISPA

 ザールブリュッケンを新たなAIおよびサイバーセキュリティの拠点としたのは、論理的な選択だった。シャイダーCEOは、「ザールブリュッケンは現在、デジタル化、人工知能およびサイバーセキュリティのハブとなっています。世界トップクラスの研究機関であるDFKIとCISPAを当グループのパートナーとして迎え、同機関の専門知識によりZFグループのノウハウを強化できることを、DFKIとCISPAと共にとても嬉しく思っています」と述べている。




 ZFはこのように、グループ内外のAI専門家から構成される国際的な研究開発ネットワークを拡大している。さらに、NVIDIA、マイクロソフト、インテル・モービルアイとの既存のパートナーシップや、開発サービスを手掛けるASAPとの緊密な関係を通して、AIに関する専門知識や特殊な開発リソースを利用している。

AIとサイバーセキュリティの共存

 ふたつの研究機関 - DFKI(CEO:ヤーナ・ケーラー教授・博士(Prof. Dr. Jana Koehler))とCISPA(所長:ミヒャエル・バックス教授・名誉博士(Prof. Dr. Dr. h.c. Michael Backes) - を選択したもう一つの理由として、自動運転において、道路利用者の安全だけでなくデータプライバシーとITセキュリティも最高水準にまで引き上げることが必須であり、そこにAIを活用しているという事実がある。ZFのサイバーセキュリティ専門家は、大量生産への対応に向けて新たなAIの開発と、そのアルゴリズムをサイバー攻撃から守るべくCISPAと緊密に協力する。これは、ZFの「ビジョン・ゼロ」 - 排出ガスゼロ、交通事故ゼロの世界をデジタル面からもサポートしている。

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