プジョー204ってどんなクルマか答えられますか! わからん!というアナタ(私も)のために整理してみた。奥深いプジョーの世界を探ってみる。
いま、大人気の恒例本『世界の自動車オールアルバム』2019年版をヒイヒイ言いながら編集中である。担当のなかにPSAが含まれていて、ご存じの方も多いと思われるが『世界の自動車オールアルバム』は本国で販売されているクルマのみならず、オールエリアで販売中の「現行車」を掲載するのが何よりの特長。それはつまり、あらゆる地域の販売車種を調べるということを意味する。
おおう?こんなところでまだ売ってんのかよ!とか、ああ……このクルマはここだけ新型に切り替わってンのか……とか、なんだよ名前が違うだけで同じクルマじゃねーかとか、だんだん独り言の口が悪くなっていくのはお察しのとおり。しかしそれらの辛いリサーチを超えたあとに見える景色のなんと美しいことか。
そんな楽屋ネタはどうでもいいとして、プジョーを調べているときにふと思った。この308ってのはあの308と違うな、こっちは旧型でこちらは現行車か。って待てよ、307とか306は馴染みがあるけど、305って知らない人が多いだろうな。
というわけでプジョーの番号、かたっぱしから調べてみた。
100番台
101から109までが該当する(であろう)モデルナンバー。調べてみると、とても興味深いことが判明した。間違いなく言えるのは、106以降が非常にポピュラーであること。それを踏まえて列挙してみよう。
101:1908年/1967年*
102:1967年*
103:1907年
104:1098年/1972年
105:1908年
106:1908年/1991年
107:1908年/2005年
108:1908年/2014年
109:該当なし
なんと、106、107、108は第二世代だったのだ。
1907年の103とはType 80(1906年)のロングホイールベース版として登場、45台が生産された。104は、Type 82(1906年)のショートホイールベース+小排気量版で17台の生産、105は大排気量エンジンを積むリムジンで23台の生産、106はType 81/96に2.2リットルエンジンを搭載したクルマで109台の生産。107は現代のバスの始祖とも言われるクルマで、108はType 63/99の排気量を拡大したクルマでこちらはタクシーに供され301台が生産。とまあ、かように自動車黎明期のクルマたちに与えられたモデルネームで、さすが最古の自動車ブランド・プジョーだなあと唸らされる話である。
101、102、103にアスタリスク(*)が付いているのにお気付きの方もいらっしゃるだろう。なんとこの時代にはモペッドにこれらの名前が与えられていた。2輪である。
そんなトリビアはさておき、100シリーズのクルマたちをご紹介しよう。
200番台
200番台といえば205。プジョーといえばコレ!という方も少なくないだろう。しかしそれ以前となるとからっきしわからなくなる。
201:1929年
202:1938年
203:1948年
204:1965年
205:1983年
206:1998年
207:2006年
208:2012年/2019年
209:該当なし
まさかのモデルネーム使い回し!とびっくりした308に続き、208も同じ名前でフルモデルチェンジを敢行した。売れているクルマなんだから同じ名前の方がいいだろうというのは、まるでルノー・サンクを思い出す。209は果たして現れるのだろうか。
300番台
100番台では109が、200番台では209が欠番の状態だが、古くからのプジョーファンならご存じのはず、309はすでに使われているモデルネームだ。対して、300番台はなぜか303が欠番である。
301:1932年/2012年
302:1936年
303:該当なし
304:1969年
305:1977年
306:1993年
307:2001年
308:2007年/2013年
309:1985年
400番台
長くなってきたのでジャンジャン行こう。ラージサイズの400番台である。
401:1934年
402:1935年
403:1955年
404:1960年
405:1987年
406:1995年
407:2004年
408:2010年
409:該当なし
500番台
さすがにこのクラスになると欠番が多い。該当する車両は4種だ。
501:該当なし
502:該当なし
503:該当なし
504:1968年
505:1979年
506:該当なし
507:該当なし
508:2011年/2019年
509:該当なし
501が該当なしというのは、Levi'sとのからみだろうか。そういえばポルシェの901がプジョーからの物言いで改名というのは真実ではないらしい。どなたかご存じの方、ぜひ教えてください。
600番台
いつも感心するのだが、この600番台をはじめとするフランスのEセグメント車を購入する方というのは本当に粋である。価格は高いしリセールは厳しいし部品は高いしよく壊れるし人にえばれるわけでなし……関係ない話になってしまった。プジョーのフラッグシップ帯である。巨大なプジョー、もうとろけるような乗り心地なのはよく知られるとおり。
601:1934年
602:該当なし
603:該当なし
604:1975年
605:1989年
606:該当なし
607:1999年
608:該当なし
609:該当なし
最後に、登場順にモデルを列挙。
103 1907
101 1908
104 1908
105 1908
106 1908
107 1908
108 1908
201 1929
301 1932
401 1934
601 1934
402 1935
302 1936
202 1938
203 1948
403 1955
404 1960
204 1965
101-mc 1967
102-mc 1967
504 1968
304 1969
103-mc 1971
104-2 1972
604 1975
305 1977
505 1979
205 1983
309 1985
405 1987
605 1989
106-2 1991
306 1993
406 1995
206 1998
607 1999
307 2001
407 2004
107-2 2005
207 2006
308 2007
408 2010
508 2011
208 2012
301-2 2012
308-2 2013
108-2 2014
408-2 2014
208-2 2019
508-2 2019