■ S63
シリンダー配列 V型8気筒
排気量 4395cc
内径×行程 84.0mm×89.6mm
圧縮比 10.0
最高出力 423kW/6000-6500rpm
最大トルク 750Nm/2200-5000rpm
給気方式 ターボチャージャー
カム配置 DOHC
ブロック材 アルミ合金
吸気弁/排気弁数 2/2
バルブ駆動方式 ロッカーアーム
燃料噴射方式 DI
VVT/VVL In-Ex/×
直近のBMWエンジンは、ボアピッチを91mmに揃えたモジュラー設計。しかし、始点を1990年に遡るこのV8は、主な設計要項はそちらに準じつつも、ボアピッチを98mmと長めに採っている。おそらくは、5ℓ級までV8でカバーするメルセデスのエンジンラインアップを睨んでのことだったのだろう。それゆえBMWのエンジンとしては唯一、90mm以上のビッグボアだったが、効率指向に転じてからはそれが80mm台に縮まった。現行仕様はみなターボ過給だが、吸排気を逆にしてバンク間に排気、そのバンク間に埋め込んだ2基のターボチャージャーで過給するという構成をとる。
S63型ではターボチャージャーにツインスクロール型を採用。考えられる手段はすべて盛り込んだ、BMW-Mのためのハイパフォーマンスユニットだ。エンジン前方にはハの字に水冷式のインタークーラーユニットを配する。バンク外は吸気側なので、通常配置のエンジンに比べて非常にコンパクトに見えるのが特徴だ。
■ N63
シリンダー配列 V型8気筒
排気量 4395cc
内径×行程 84.0mm×89.6mm
圧縮比 10.0
最高出力 330kW/5500-6000rpm
最大トルク 650Nm/2000-4500rpm
給気方式 ターボチャージャー
カム配置 DOHC
ブロック材 アルミ合金
吸気弁/排気弁数 2/2
バルブ駆動方式 ロッカーアーム
燃料噴射方式 DI
VVT/VVL In-Ex/×
バンク内に排気し、ターボチャージャーを収めることで、タービンまでの距離を短くできること、全体の配管取り回しがコンパクトにできること、いちばん熱を持つデバイスを冷えやすい頂上に置くことなどがメリットとして考えられる。