アドレスV50のルーツを辿ると1887年にさかのぼる。当時は2ストロークエンジン搭載車。元気の良いスポーツスクーターとして登場したアドレスが初代だ。そして現在はホンダタクトやヤマハJOGといったライバル各社の人気シリーズとともに、50ccスクーターを牽引する存在となっている。
REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO⚫️山田俊輔(YAMADA Shunsuke)/近田 茂(CHIKATA Shigeru)
スズキ・アドレスV50……174,960円
今回の試乗車は2018年12月21日にレッツと共にブルー系の新色追加を発表。新色はマットステラブルーメタリック。他にトリトンブルーメタリック、グラスシャインブラック、そして試乗車のスプラッシュホワイト、以上4色が揃う。
このアドレスV50はレッツの兄弟車だ。エンジンやフレーム、足周り等の基本部分は共通。しかしボディパーツは全てオリジナルデザインである。スラントしたノーズに始まり、ヒップアップでフィニッシュするボディサイドのキャラクターラインは綺麗なV字を描く。フロントフェンダーもカウル一体型のフレームマウント式。その第一印象はスタイリッシュで若々しい。スズキの広告展開でもスマート&スポーティーをアピールしており若い人がメインターゲットだろう。
搭載エンジンはSEP(スズキ・エコ・パフォーマンス)と命名された同社独自の先進技術投入を誇る。燃焼効率と、ムービングパーツの抵抗削減を徹底追求したのが特徴。長いコンロッドの採用はピストンがシリンダーの中で往復運動する時の摺動抵抗が軽減できる。ボア・ストロークは39×41.8mmのロングストロークタイプ。強制空冷式SOHC2バルブの単気筒だ。ホンダやヤマハのライバルと比較するとパワー/トルクは控えめなデータだが車両重量は装備で74kgとそれほど重くないのが特徴。ボディサイズもコンパクトで親しみやすいのである。
性能はレッツと同じだけど気分はスポーティ!
◼️ディテール解説◼️
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⚫️足つき性チェック(ライダー身長170cm)
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◼️主要諸元◼️
型式 2BH-CA4BA
全長 / 全幅 / 全高 1,670 mm / 620 mm / 1,005 mm
軸間距離 / 最低地上高 1,150 mm / 105 mm
シート高 710 mm
装備重量 74 kg
燃料消費率
国土交通省届出値:定地燃費値 66.0 km/L (30km/h) 1名乗車時
WMTCモード値 53.4 km/L (クラス1) 1名乗車時
最小回転半径 1.8 m
エンジン型式 / 弁方式 A409 ・ 強制空冷 ・ 4サイクル ・ 単気筒 / SOHC ・ 2バルブ
総排気量 49 cm3
最高出力 2.7 kW 〈3.7 PS〉 / 8,500 rpm
最大トルク 3.4 N・m 〈0.35 kgf・m〉 / 7,000 rpm
燃料供給装置 フューエルインジェクションシステム
始動方式 キック ・ セルフ併用式
潤滑油容量 0.8 L
燃料タンク容量 4.8 L
クラッチ形式 乾式自動遠心シュータイプ
変速機形式 Vベルト無段変速
フレーム形式 アンダーボーン
ブレーキ形式(前 / 後) 機械式リーディングトレーリング
タイヤサイズ(前 / 後) 80/90-10 35J
乗車定員 1 名
排出ガス基準 平成28年国内排出ガス規制に対応