新型が登場して、そのデザインに驚かされた。賛否両論を巻き起こしたデザイン(とくにフロントフェイスのデザイン)だが、実物を見る機会が増え、だんだんと、「あれっ、これ、悪くないじゃん」と思い始めた人も多いと思う。でも、デリカD:5は、ガソリン仕様の旧デザインのモデルも併売している。価格もだいぶリーズナブルだ。さて、どうしよう?
新型デリカD:5、あのフェイスのモデルは、全車2.3ℓ直4ディーゼルターボ+8速AT(アイシン・エィ・ダブリュ製)、AWDである。
最上級の「P」グレード(7人乗り)の車両本体価格は、421万6320円。
2.3ℓ 4N14型直4ディーゼルターボのスペックは
最高出力:145ps(107kW)/3500rpm
最大トルク:380Nm/2000rpm
これに8速AT(旧型は6速)を組み合わせることで、次のような燃費性能を持つ。
JC08モード:13.6km/ℓ
WLTCモード:12.6km/ℓ
市街地モード:9.9km/ℓ
郊外モード:12.7km/ℓ
高速道路モード:14.2km//ℓ
いうまでもなく、WLTCモードの方が、実燃費に近いが、まだWLTCモード燃費に全車が切り替わっているわけではないから、ここではJC08モード燃費で考えてみよう。
エコノミーからパワー型まで幅広いラインアップ[4B1 series]
燃費性能は
JC08モード:10.6km/ℓ
である。
先進安全装備などの装備がだいぶ違うから、比べるのはナンセンスなのだが、とりあえず、燃費だけを考えてみる。
両モデルの価格差は
99万7920円
である。
(もっと安くしようと思えば2WDモデルを選べる。さらに約40万円安い)
さて、ここからが燃費の話。まず、燃料価格を
レギュラー:140円
経由:120円
としよう。
そして、JC08モード燃費は、実燃費よりかなり高い数字となるので、ここでは実燃費がモード燃費の80%となると仮定して みる。
まず、
(新顔)三菱デリカD:5 P(ディーゼルAWD) 13.6km/ℓ
(旧顔)三菱デリカD:5 G-Limited package(ガソリンAWD) 10.6km/ℓ
13.6×0.8=10.9km/ℓ
10.6×0.8=8.5km/ℓ
となる。
デリカD:5を選ぶ人は年間の走行距離がアベレージより多いと仮定して、年12000km(月1000km)とすると
(新顔)三菱デリカD:5 P
12000km÷10.9=1101ℓ
1101ℓ×120円=13万2120円
(旧顔)三菱デリカD:5 G-Limited package
12000km÷8.5=1412ℓ
1412ℓ×140円=19万7680円
となる。年間の燃料代の差額は
19万7680ー13万2120円=6万5560円
新顔のデリカD:5 Pの方が6万5560円燃料代をセーブできる。
5年間使ったら、6万5560円×5年=32万7800円
8年だったら、52万4480円
新型の方が燃料代が安いのだ。
とはいえ、両モデルの価格差99万7920円には、まったく届かない。
ゆえに、燃料代を考えると旧顔のガソリン仕様を選ぶ、という考えもある。
せっかくだから、トヨタ・ヴェルファイアとも比較してみよう。
デリカD:5 Pの421万6320円とほぼ同価格なのは、2.4ℓ直4DOHC+CVTのウェルファイア 2.5Z Aエディション車両本体価格417万6360円である。ハイブリッド仕様は、この価格では届かない。ガソリン仕様となる。AWDモデルを選ぶと
JC08モード燃費:12.0km/ℓである
同じように計算してみよう。
12.0×0.8=9.6km/ℓ
12000km÷9.6km/ℓ=1250ℓ
1250ℓ×140円=17万5000円
17万5000円ー13万2120円=4万2880円
5年間で、4万2880円×5年=21万4400円
8年だったら、燃料代がは、デリカD:5 Pの方が34万3040円も安いのだ。
ここでもデリカD:5 Pの燃料費の安さが際立つという結果になった。
(8年載るつもりで34万3040円を初期投資に回せば、ヴェルファイア・ハイブリッドも買えて、なおかつヴェルファイア・ハイブリッドのJC08モード燃費は18.4km/ℓになるのだが……)