日本自動車輸入組合(JAIA)は1月21日、上野金太郎理事長の定例記者会見を開催。同組合の近況と今後の活動方針を示した。
Q:反動減はどのくらい出ると見ているか。
A:若干楽観的に見ている。クルマの購入形態がリースやファイナンスに傾いているので、反動減があまり出ないように各会員が取り組んでいる。
Q:今年の販売動向は。
A:新車導入が多いので、30万台の世界では明るいと述べた。輸入車は高くて壊れやすいというイメージはだいぶ払拭された。クルマの買い方・乗り方も変わってきた。今年も昨年同様の明るさがあると見ている。ただ、年始は各メーカーとも苦労するので、年間通じての評価をしてほしい。だがいいスタートを切れたのではないかと思っている。
Q:シェアに関する見解と、モーターショーでの輸入車の存在感について。
A:シェア7%は諸外国に対してまだまだ伸びしろがあり、10%程度が適当と考えている。販売店の数やインフラのバランスが国産車と違うので、まだ会員が改良していくことで伸びていくのでは。国産メーカーの数など条件は違うが、韓国は17%の輸入車シェアがあり、日本はまだまだ低い。シェアリングはまだ技術革新が必要だが、自動車に興味がなかった人も興味を示すものと、前向きに取り組んでいきたい。
モーターショーの位置付けは、直近のデトロイトショーもそうだったが、各社が立派なショールームを設けるなど個別の努力をしている中、とても厳しくなっている。会員各社の参加不参加は個別の判断だが、JAIAとしては盛り上げるアイデアを出していきたい。
Q:自動運転に関する日本の状況に関する見解と政府への要望、完成検査不正問題について。
A:自動運転は検討会に積極的に参加しており、日本独自の法規ができないよう要望している。完成検査については、会員会社で問題が発生し、遺憾に思っている。しっかり行うよう指導を続けている。当面は法令遵守を徹底していくが、完成検査の制度は日欧で異なり、欧州はISOに準拠しているが日本は独自の制度となっているので、長期的には当局に必要な調和を求めていく。
Q:2018年の二輪車は2年連続減。四輪車と明暗を分けている。今年の見通しと市場活性化の取り組みの手応えは。
A:新モデルの需要一巡したブランドと、新車効果が出たブランドとがある。日本市場全体では100万台から半減しているが、輸入モーターサイクルは、新しい排気量のモデル導入や販売網拡充を計画しているブランドがあるので、今年は堅調に推移すると見ている。
Q:30万台超の実績を踏まえた今年への期待は。
A:どのメーカーも昨年以上の台数を期待しており、販売網を拡充している。新機能を盛り込むことによる代替促進も進んでいる。認証や新しい仕組みの認可に取り組み、会員のセールスストレスを取り除いていきたい。