昨年のLAショーでデビューしたばかりの992型911に早くもカブリオレモデルが追加された。もちろん911の主力モデルだけに一刻もはやくローンチしたいところだが、6週間のブランクでの登場は驚きだ。
新型911はハイブリッド化も見据えられ、やや大型化が進んだ(フロント幅45mm、リア幅44mm)のと、様々な空力デバイスが進化したことが話題だが、8速となったPDKなど見逃せない点は多い。
今回登場するカブリオレはカレラS/カレラ4Sベース。当然カブリオレもそれらの改良はいかされており、最高出力331kW(450ps)/6500rpm、最大トルク530Nm/2300〜5000rpmを発生する3.0ℓ水平対向6気筒DOHCツインターボのターボチャージャーを搭載する。先代同様にソフトトップを採用し、油圧システムの改良により、12秒で50km/h以下なら走行中も開閉可能だ。
パワートレインと同様にパフォーマンスもクーペと同等だ。0→100km/h加速はカレラSカブリオレで3.7秒(スポーツクロノパッケージ装着車)、カレラ4Sカブリオレで3.6秒(同)、最高速はさすがにカレラS/カレラ4Sともにクーペよりも2km/h低下している(カレラS=306km/h、カレラ4S=304km/h)。
カブリオレとして初となる電子制御ダンパーシステムのPASMを採用。スプリングは硬く、短くなり、スタビライザーは前後とも硬くなった。その結果10mm車高が下げられた。
室内も最新911クーペと同様にセンターに10.9インチのモニターが採用され、小型化されたセレクタレバーの後方にルーフの開閉スイッチが配置される。
価格はカレラSカブリオレが13万4405ユーロ(約1680万円)、カレラ4Sカブリオレが14万2259ユーロ(約1775万円)となっている。ちなみにクーペはカレラSが12万125ユーロ(約1500万円)、カレラ4Sが12万7979ユーロ(約1600万円)となっている。